疾患・特集

知ってビックリ!睡眠雑学

眠ることは、ヒトにとって当然のこと。ふだんあまり意識することはない。ここではそんな睡眠に関する興味ぶかい雑学をあつめてみた。

あなたはショート派?ロング派?

ヒトの睡眠時間はまちまち。6時間以下をショート・スリーパー、9時間以上をロング・スリーパーという。
ショート派の有名人としては、かの発明王エジソンがいる。「眠るのはなまけもののすることで、普通のヒトは眠りすぎ」と放言してはばからなかった。ショート派は外交的でものごとにこだわらない性格が多く、脳があまり疲れないため短時間睡眠ですむのだとか。
一方、ロング派の有名人はアインシュタイン。神経が極端に繊細なあまり、ヒトラーが行進しているのを見て失神したという逸話があるくらい。バイオリンを弾くなど感性も豊かであったらしい。こういうヒトは、浮世の問題に敏感に反応して脳が疲れきってしまうため、長く眠らないといけないそうだ。
一般的に、科学者はショート派、芸術家はロング派が多いとか。あなたはどっち?

午後のおやつは眠気対策だった

午後のおやつは眠気対策

昼下がりの会社で、なぜか仕事がはかどらず睡魔と闘っているヒトは多いのではないだろうか。午後2時の眠気は、子供から成人、老人まで、ひろくみられる現象である。
ラテン系諸国では、眠いときは眠ってしまおうという考え方からシエスタ(siesta:昼寝)の習慣を根づかせた。一方、ヨーロッパ諸国では昼寝をよしとしないストイックな考え方が強く、お茶を楽しむことで眠気を克服してきた。午後2時から3時のティーブレークがこれにあたる。日本のおやつ(御八つ)も、八つ時(現在の午後2時頃)の眠気対策が文化的に洗練されたものなのだ。

男と女で違う?睡眠事情

「生理前はやたら眠くて」そう感じる女性は多いはず。若年女性を対象とした調査では、女性の約4割が生理前や生理中に眠気が変化し、そのうち9割以上が「眠気が増す」と回答している。生理と関係して眠くなるのはどうしてだろうか?それは、女性ホルモンのひとつである黄体ホルモンのはたらきのせい。生理前、つまり排卵後は動物でいうと偽妊娠期にあたるので、母胎を守るために活発に動き回らないよう、本能的に眠くなるという説もある。
子供のころには男女で差がない睡眠。大人の女性の眠気は、男性が理解するのはむずかしいかも。

実は意味があった、90分授業

レム睡眠、ノンレム睡眠という言葉はよく聞くだろう。レム睡眠とはREM(rapid eye movement)つまり急速な眼球運動をともなう睡眠のこと。体はぐったりしているのに脳は覚醒に近い状態なので、閉じたまぶたの下で眼球がキョロキョロ動いている。ヒトが夢をみるのもレム睡眠のとき。ノンレム睡眠はこの逆で、深くて安らかな眠り。これらが90分周期で交互にあらわれて、睡眠を形成する。
実は起きているときにも同じような周期があり、脳波を計測すると昼間でも90分~120分の周期がみられるという。大学の講義が90分というのは、注意力を継続させる意味で根拠があるのかも。