「コエンザイムQ10(以下CoQ10)」って何?それを知る前に、CoQ10が不足傾向かどうかをチェックしてみよう。以下のチェック項目は、CoQ10の不足を招く原因や、不足している時に出やすい症状の例。あなたの体はどうだろうか?
チェックの結果はどうだっただろうか。ひとつでも当てはまるようなら、あなたの体のCoQ10をつくり出す能力は衰えている可能性がある。また、あてはまる項目が多いほど、CoQ10不足傾向が強いともいえる。
CoQ10とはいったい何?足りなくなったらどうなるの?そして、補充すると、体にどう良いの?知ってるつもりでよくわからないCoQ10についての基礎知識をおさらいしてみよう。
CoQ10は、わたしたち人間が生きていくエネルギー源をつくるために、とても重要な物質。エネルギーをつくりだす「酵素」のはたらきを助ける役割をしているため、「補酵素(コエンザイム)」と呼ばれる。コはCo(補う)、エンザイムはenzyme(酵素)だ。ちなみにコエンザイムはCoQ6~CoQ10まであり、ちょっと難しいが数字は化学構造式の鎖の数を表している。
CoQ10の第1のはたらきは、栄養素からエネルギーを作り出すこと。私たちのエネルギーは各細胞の中にあるミトコンドリアで作られているが、CoQ10が減るとミトコンドリアがうまくはたらかなくなりエネルギー不足になりやすいといわれている。
わたしたちはふだん、呼吸によって「酸素」を体内にとりいれている。ところがこの「酸素」のうち約2%は、体内で「活性酸素」と呼ばれる物質に変化して、わたしたちのからだを攻撃し、ダメージをもたらす。「活性酸素」は、紫外線や大気汚染などのストレス源があると攻撃力を増し、体内の脂質やたんぱく質などを酸化させてしまう。活性酸素によって生じるこのようなダメージを「酸化ストレス」という。この「酸化ストレス」が蓄積すると、動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病、がんなど、さまざまな病気が発症するとも考えられてる。
そのような恐ろしい「酸化ストレス」に対抗する物質として注目を集めているのが、CoQ10をはじめ、ビタミンE、ビタミンC、カロテノイド、ポリフェノールなどの「抗酸化物質」だ。
またCoQ10は、自身の抗酸化力に加え、ビタミンEの抗酸化力をも強化する作用もをもっており、体内のサビに対して、ダブルの抗酸化作用があるといわれている。
出典:A.Kalen et al.,Lipids,24.579-584,1989
CoQ10が不足する第1の原因といわれているのは「加齢」。CoQ10は体の中で生合成できる物質だが、作り出せる能力は、20~25歳をピークに低下することがわかっている。
CoQ10は、イワシや牛肉、豆製品などの食品からも補うことができるが、食物から摂取できる量は、一日当たりおよそ4.2~7.2mg。成人の摂取量のめやすとされている約30~60mgには遠く及ばない。手軽に摂取でき効率面でも優秀なサプリメントで、できるだけ積極的に補給を心がけたい。