減退しがちな夏の食欲を増進してくれるのが酢酸、つまりお酢だ。酢酸は、大脳にある摂食中枢を刺激して「食べたい」という欲求を刺激するのだ。また、酢の刺激で唾液の分泌が促されるため、消化も促されるというスグレモノ。
最近では、ダイエットにも効果的とされ、酢を飲む習慣をもつ人も増えている。これは酢酸に、食事で摂った糖分や体脂肪などを燃焼させる「クエン酸サイクル」を活性化させるはたらきがあるため。クエン酸サイクルが上手くまわっていると、エネルギーの不完全燃焼によってできる疲労物質・乳酸までしっかりエネルギーに変換できるのだ。疲れがたまった夏の体に、ぜひ活用したい。
種類 | 特徴 |
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黒酢 | 玄米を原料にした「玄米黒酢」と大麦を原料とした「大麦黒酢」が一般的。ともに長い時間をかけて熟成され、褐色になった色が特徴。 |
香醋 | 中国の香醋は、もち米を原料にしているのが特徴。長い熟成期間によって、褐色になっている。 |
もろみ酢 | 泡盛や焼酎づくりの過程でできる「もろみ」(酒粕)から作られた酢。クエン酸を多く含んでいる。 |
米酢 | 食卓にのぼる普通のお米(うるち米)で作られた酢。 |
果物酢 | 果物から作られる酢。代表的なのは、りんご酢だが、他にも柿酢、桃酢、ココナッツ酢など種類はさまざまある。 |
ワインビネガー | ワインからつくられる酢。もともとブドウが原料のため、果物酢の仲間に入れられる。バルサミコ酢もこの一種。 |
ちなみに「酢」といっても種類はさまざま。最近では、オリゴ糖が加えられた酢やフルーツ酢など、飲みやすいものも多い。どうしても酸味が強くて飲みにくい場合や、胃腸の弱い人は食後に飲んだり、クエン酸をサプリメントで摂ったりするのもオススメ。自分に合った飲み方をしよう。
南米ペルーの海抜4,000m以上の高地で栽培されている根菜類の一種・マカは、栄養ドリンク剤にも使われているアスパラギンをはじめ、ビタミン類やミネラル分まで栄養素が豊富。宇宙食に採用されたことでも知られている植物だ。
日本では、男性の精力剤としての印象が強いが、その栄養バランスの良さは夏バテによる疲れ、だるさにも効果的。活力を取り戻すのをサポートしてくれるのだ。
また、最近では記憶回復にも影響を与えるという研究結果が発表され、新たな注目を集めている。夏バテで注意力が落ちたときにも試してみるといいかもしれない。
ちょっと目新しい成分なので、初めて耳にする人もいるかもしれない。オクタコサノールとは、りんごやぶどうの皮や米・麦の胚芽などに微量に含まれるアルコールの一種。
もともとは何千kmもの距離を飛び続ける渡り鳥は何からエネルギーを得ているか、といった研究から発見され、渡り鳥のスタミナ源として注目を集めた成分だ。
その後、米国イリノイ大学のクレトン博士が約20年の歳月と、894人にのぼるモニターの健康調査によって、人間へのはたらきを検証。7つの有効なはたらきがあると発表して以来、米国ではアスリートやダイエッター、忙しいビジネスマンの間で話題を呼んでいる。
夏バテの原因は、暑さや強い陽射しといった環境ストレス。夏バテで体力の衰えた体にはもちろん、環境ストレスにさらされ続けるこの時期の体をいたわる意味でも、利用価値は高そうだ。