関節痛が起こる病気の中でも、特に多い変形性膝関節症。膝の痛みを抱えている人の多くが変形性膝関節症といわれるほどだ。軟骨がすり減って起こるこの病気は、なりやすい人がわかっているので、当てはまる人は注意しよう。
実は、軟骨には神経が通ってない。だから、軟骨が減っただけでは関節を動かしたときに違和感を感じても、痛みは感じないのだ。つらい痛みの原因は、軟骨がすり減ることで、骨どうしが直接ぶつかり合ったり、すり減ったカケラが周囲を刺激して炎症が起きることだ。
つらい関節の痛み。では、どのように治療していくのだろう。 関節痛の治療は、症状や進行度や痛みの程度によって違うけれど、基本はリハビリテーションや薬物療法を行う保存療法と手術療法。保存療法で効果が得られない場合に、手術療法が選択される。
無理をして関節に負担をかけてしまえば、効果も台無し。リハビリテーションを始めるときには、必ず医師とよく相談してから行うようにしよう。
よく使われるのは痛み止め。外用薬は、塗り薬や貼り薬などいろいろな形態の薬があるので、医師や薬剤師と相談しながら自分の好みにあったタイプを選ぼう。
A. 関節痛は冷えると悪化することが多いので、温めるのは効果的。入浴時は体の芯から温まるようにしたり、蒸しタオルや使い捨てカイロを患部にあてるなど、日常生活の中でも工夫してみよう。ただし、急激な痛みや関節に腫れや熱っぽさがあるときなど、場合によっては冷やしたほうがよい場合も。
A. 関節にたまった水(関節液)が大量にたまっている場合は、それがもとで関節が動かしづらかったり、痛みが起こることも。この場合、水を抜く治療は効果的だ。クセになるということはないが、水がたまる原因は解決されていないので、しばらくするとまた溜まってしまうことが多い。