毎日暑いからといって、冷たいものばかり口にしていない?それでは栄養も偏るし、胃腸だってヘトヘト。まずは食生活から見直してみよう!
カレーなどピリッと刺激的な料理に欠かせない香辛料には、胃液を分泌させたり、血流をよくする作用がある。つまり、食欲を増進させるだけでなく、消化を助ける作用もあるのだ。その上食べた後は汗をかいて体から熱を放出し、涼しくも感じられる。
過度の摂り過ぎは胃腸への負担に
さっぱりして口当たりをよくするだけでなく、疲労回復効果もある。これは、酸味の成分である酢酸・クエン酸などの有機酸が、体の中にたまった疲労物質(乳酸など)を分解してくれるから。
食物の防腐作用もあり
食べ物は、旬の時期の方が栄養価も高く味もおいしい。
サンマの身には良質なたんぱく質をはじめ、動脈硬化や高血圧予防に効果的なEPAや、脳のはたらきを改善するDHAが含まれている。さらに苦めの腹わたには、ビタミンA、ビタミンB12などの各種ビタミンやミネラルが豊富だ。まさに夏に疲れた体を回復するにはうってつけなのだ。
ナスは、その成分の9割以上が水分。栄養素はたいした量は入っていないが、ナスは体を冷やす効果が高いので、体がほてっているときにはおすすめ。「揚げびたし」や「ラタトゥイユ」などは温かくしても冷たくしてもおいしいので、まとめて作り置きしてはいかが?
「沖縄料理は豚肉にはじまり豚肉に終わる」というほど、豚肉がたくさん食べられている。豚肉は、夏にとくに不足しがちなビタミンB1が多く含まれている代表的な食材。ビタミンB1はエネルギーの代謝をスムーズにし、疲労物質を燃焼させるはたらきがある。
沖縄では豚肉を茹でてから調理。余分な脂肪は落とされ、意外なほどさっぱりとしてヘルシー
暑い日は、温かい食べものを避けがち。でも胃腸のことを考えたら、できれば1品は温かいものを用意したい。そこでおすすめしたいのが味噌汁。味噌汁は実に栄養面で優れているのだ。大豆から作られている味噌には良質なたんぱく質が含まれているし、具に野菜や海藻を加えればビタミン、ミネラルも丸ごと摂れる。
また、汗をかくこの季節、水分補給は欠かせない。だからといって1日中キンキンに冷えた飲み物ばかりガブガブ飲んでいては、胃腸を弱らせて夏バテまっしぐらだ。
食事だけでは難しいなら、補助的に健康食品やサプリメントを利用するのも手。この季節、特に消耗が激しいビタミンB群やビタミンC、ミネラル、アミノ酸などを効果的に摂取したい。数種類の成分がバランスよく含まれているサプリメントなどが便利かもしれない。しかし、これらのものは手軽ゆえ過剰摂取には注意が必要だ。