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水虫治療は根気よく~完治のための心得

「水虫は治らない」と思い込んでいるあなた、それはもう過去の話。確かに、水虫は再発しやすく治療には根気が必要。しかし、優れた殺菌作用を持つ薬の登場により、完治も夢ではないのだ。あきらめないで、今年こそ水虫を撃退しよう!

水虫治療の落とし穴

水虫の原因となる白癬菌は、目には見えない。かゆみやただれなど自覚症状がなくなれば「治った」と思ってすぐに治療をやめたくなるのがホンネだが、これが水虫治療の最大の落とし穴、といえるだろう。症状が治まっても、菌は息を潜めているだけ。治療をやめた上に高温多湿の環境になれば再び菌は活発に動き出し、再発する可能性大!だから、症状が治まっても決して油断してはいけない。その後1ヵ月程度は薬を塗り続け、根気よく治療を続けることが完治につながるのだ。

効果的に治療を進めるポイント

●薬はなるべく広範囲に塗ろう

白癬菌は症状が出ている範囲より広く寄生している

白癬菌は症状が出ている範囲より広く寄生しているので、広範囲に塗る必要あり。

●根気よく治療を続けよう

治った、と思っても油断は禁物。症状が治まったあとも1ヵ月程度は治療を続けよう。

●症状にあった薬を選ぼう

カサカサタイプには液剤やスプレー、じゅくじゅくタイプにはクリームや軟膏が効果的。

●患部はいつも清潔に

菌の増殖を抑えて二次感染を予防するため、患部は刺激の少ない石鹸でていねいに洗い、いつも清潔にしておこう。古くなった角質を軽石などで取り除くのも効果的。

●薬を塗るなら入浴後

薬を塗るなら入浴後

入浴後は皮膚が柔らかくなって薬の浸透性がよく効果的。薬を塗った手には菌がついているのでよく洗うのをお忘れなく。

●患部の乾燥を心がけよう

入浴後や汗をかいた後はしっかり乾燥させることが大切。特に乾きにくい指の間もしっかり乾燥させて。

●靴やスリッパもよく乾燥して清潔に

靴やスリッパもよく乾燥

靴やスリッパもよく乾燥して清潔に靴やスリッパが蒸れていては、せっかく治った水虫も自らバラ撒いた白癬菌により再発の危険性大。靴は毎日履き替えて。

あなたの症状、本当に水虫!?

自分は水虫と、思い込んで水虫薬をしばらく試したが症状が良くならないという場合、それはもしかしたら水虫ではないかもしれない。俗に「足に起こる皮膚炎はほとんど水虫」と思われているが、手や足に起こるトラブルのなかには似た症状をもつ病気も多いのだ。素人目で見分けることは困難なので、水虫と自己診断してもまったく別の病気であることも多い。
水虫でないものに水虫の薬を塗ると、治らないどころかかえって悪化するケースもあるから要注意。疑わしい場合は手間を惜しまず、医療機関で受診して水虫かどうか確かめてもらうことも重要だ。間違った治療で損をするのは、他ならぬ自分自身なのだから。

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公開日:2004年6月14日