疾患・特集

早わかり原因別ケアとおすすめサプリメント(1)

原因別にみる眼精疲労として、眼の機能低下やほかの病気によるもの、精神的なストレスによるものをピックアップ。原因と対策、おすすめサプリをご紹介します。

眼の機能低下や他の病気による眼精疲労

自分では意外に気づきにくいのが、コンタクトやメガネが合っていないために起こる眼精疲労。眼科で診てもらうことなく街のメガネ屋さんでつくってもらったものを使っている人はなおさら合っていない可能性が高い。「よく見えるように」といった心理がはたらいて、つい度数を強くしがちなので、合っていないメガネやコンタクトを使い続けると、ピントを合わせるために眼が普通以上の負担を強いられ、疲れきってしまうのだ。

また、人間の眼の調節力は30歳ごろから衰えはじめると言われる。今まで裸眼で大丈夫だった人といえども、気づかない間に視力が低下し、コンタクトなどによる視力矯正が必要になっているケースもある。

さらに、一般に45歳からと言われてきた老眼が、近年、若年化の傾向にあることも指摘されている。実際、40歳くらいからはじまる人もいるのだという。驚くほどの若さではあるが、なってしまったものは受け入れることが大切。「老眼鏡なんて格好が悪い」と放置しておけば、眼はどんどん過労へと追いやられてしまうのだ。

病気によって眼に影響がでることもある。例えば糖尿病。血糖値のコントロールが上手くいかないと糖尿病網膜症となり、最悪の場合は失明することも。さらに、高血圧症や肝臓病などが原因になることもある。

何はなくとも眼精疲労かな?と思ったら、早速、眼科へ行こう!そして視力や眼の検査、使っている人はコンタクトなどとの適正を見てもらおう。次は病院で病気の有無をチェック。これらのチェックで何事も発見されなければ、まずはひと安心だ。

おすすめサプリメント

■ルテイン

ブロッコリー

ブロッコリーやほうれん草、ケールなどの緑色野菜に多く含まれるカロチノイドの一種。眼の水晶体と黄斑部分にも存在し、まるでサングラスのように、眼を紫外線と酸化ダメージから守っていると考えられている。このため、ルテインを積極的に摂ることで、加齢による黄斑変性や白内障の発生を抑えることができるとされている。

■アイブライト

古くから眼の健康に使われてきたメディカルハーブ。豊富に含まれたテルペノイドやサボニンなどの収れん・抗炎症作用によって、眼の緊張をほぐし、疲れを軽減。充血などをやわらげるとされている。

精神的なストレスによる眼精疲労

眼精疲労から神経症へと発展してしまう人もいるが、反対に精神的なストレスによって眼精疲労を招く人もいる。大人の場合は、働き盛りの人に多いとされる「中心性網膜症」が一例だ。これは片方の眼の視力だけが低下してしまうもの。

また、子どもの場合はストレスから視野が狭くなったり、視力が低下したりすることもある。どちらも、眼そのものには疾患や機能障害がないので原因が究明されにくいのが難点。もちろん、モトとなっているストレスが解消されれば、視力も戻っていく。

ストレスかな?と感じたら、思いきって休養を取ろう!眼がSOSを出すほどなのだ、自分で意識しているよりストレスはずっと大きいと考えたほうがいい。また、精神的なストレスには、適度な運動も効果的。流れる汗と一緒に、スレトスも流れていくはず。また、抱えている不満やグチを友だちに話したり、日記のように書いてみるのもいい。こうして言葉にすることで、ストレスが解消されていくことは多いものなのだ。それ以外にもストレス解消には以下のような方法がある。

  • ハーブなどを浮かべたお風呂にゆっくり入る
  • 好きな音楽を聴く
  • 趣味をはじめる

おすすめサプリメント

■ビタミンC

ビタミンC

ビタミンCは美肌のビタミンとして有名だが、ストレスにも効果的。ストレスが増えると、それを解消するために体内では副腎皮質ホルモンという物質を大量につくるが、この生産に欠かせないのがビタミンCなのだ。また、ストレスによって筋肉にたまった疲労物質をすばやく分解するはたらきもある。さらに眼の水晶体の透明度を保ち、酸化を抑える作用も。ビタミンCはストレスにも眼にも良いのだ。

■ビタミンB群

ビタミンB群

ビタミンB群と眼の関係は深い。まず、B1とB12は視神経のはたらきを高め、視力の低下を予防するのに効果的。B2は網膜のはたらきを助け、眼精疲労による充血を解消したり、視力回復に効果がある。反対に不足すると眼精疲労はもとより、角膜炎も起こしやすくなる。

増える「調節性眼精疲労」

人間が眼から情報を得るのは、何も今にはじまったことではない。大昔からのこと。なのに、どうして今、眼精疲労が増えているのだろう?そんな素朴な疑問が湧くのではないだろうか。これに答えるのが、調節性眼精疲労だ。

人間の眼は、もともと近くを見るようにはできておらず、遠くを見るのに都合が良くなっている。それも当然のこと。人類の歴史においては、広い草原で危険な動物はいないか、食べられるものはないかと見渡してきた時間のほうが圧倒的に長いのだ。

それがテレビやパソコンなどの普及で一変。近くばかりを見るようになったのだから眼が調節に苦労するのも無理からぬところ。その苦労を一身に背負っているのが、毛様体だ。

眼

毛様体と呼ばれる筋肉が、遠くを見るときは弛緩し、近くを見るときは緊張することによってピントを調整している。近くの画面や文字ばかりを見続けると、毛様体は長く緊張したままになり、疲れきってピントを合わせる力が弱くなってしまう。

近年、増えている「調節性眼精疲労」は、この毛様体の筋肉疲労によって、文字がぼやけたり、かすんだりといった症状が出てくるものだ。ちなみに、この毛様体が緊張した状態で固定してしまったのが、近視だ。

毛様体の緊張をほぐすためには、ときどき遠くを見ることが肝心。ときに「近くを見る→遠くを見る→近くを見る」をすばやく行う眼のストレッチも、毛様体を柔軟に保つのにオススメ。また、疲れた毛様体がモトに戻るのには15~20分かかる。眼が疲れたな、と感じたら最低でも、このくらいの時間は眼を休ませてあげよう。

公開日:2003年3月31日