いわゆる若ハゲの原因の多くは「男性型脱毛症」。特徴的な脱毛パターンとは?また、髪の健康には生活習慣や体質も大きく関わっています。「男性型脱毛症」以外の脱毛についてもご紹介します。
思春期になってヘアスタイルにこだわり始めてからというもの、なんとなく「髪」は気になる存在。「髪は顔の額縁」と言われるが、単に顔に個性を与えるためだけに存在しているわけではない。髪には大きく分けて2つの役割がある。
髪の毛には、1本ずつ、生え始めから抜け落ちるまでの「ヘアサイクル(毛周期)」があり、約1サイクルがおよそ2~6年と言われている。
年齢とともに髪は次第に少なくなっていくが、これは「老人性脱毛」と呼ばれ自然な老化現象と考えられる。
しかし、老人というほどの年齢でもないのに、薄毛に悩む人がいるのはなぜだろう。いわゆる「若ハゲ」だが、その多くは「男性型脱毛」によるものと言われている。男性型脱毛とは、男性ホルモンが関係していると考えられる脱毛のこと。「男性型」という名前だが、最近は女性にも多く見られる。男性ホルモンが毛髪のたんぱく質の合成を阻害し、ヘアサイクルを乱してしまうことが原因とされるが、これは単純に男性ホルモンの量に関係しているわけではない。
毛乳頭の細胞内には、男性ホルモンを受け入れるレセプター(受容体)があり、ここに結びついた男性ホルモンが毛髪の成長を弱めてしまうのだ。レセプターの感受性にはかなり個人差があるが、同じ人の頭部でも男性ホルモンの影響を強く受けてしまう部分とそうでもない部分とが混在している。その理由については今のところ解明されていない。
脱毛は男性ホルモンの影響を強く受ける部分で起こり、そのパターンについては諸説あるが、ここでは以下の3つを紹介しよう。またこのパターンが複数組み合わさって脱毛していく混合型もある。
左右のそりこみが進行して起こる脱毛。額中央に髪を残しているので、自覚しにくい。
頭頂部から脱毛が丸く始まる。
額の中心から上へと逆U字型に脱毛。側頭部と後頭部に髪が残る。
男性型脱毛のほかにも薄毛の原因はいくつかある。
薄毛にいたる理由はさまざまだが、体質・ライフスタイル・ヘアケア方法も大きく関わっている。下の「薄毛チェック」で該当項目が多い人ほど要注意だ。
アートネイチャー広報グループ
菅谷健一氏
男性型脱毛の場合、抜けた髪の毛球部が正常な抜け毛に比べて細く小さくなっています。通常のヘアサイクルは2~6年ですが、男性型脱毛の場合、さらにそのサイクルは短くなり、毛包が萎縮するように小さくなってしまうのです。
もし「最近薄くなったかも…?」と気になっているなら、まずは毛髪チェックを。健康な髪を維持するために、普段の生活環境から栄養摂取の状況などをふまえた総合的なアドバイスを提供します。