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活性酸素を撃退する食品はこれだ!

活性酸素から身を守るはたらきをするスカベンジャーを含んだ食品をご紹介します。

何てったってビタミン

ビタミンは、活性酸素を無害な物質に変えてしまうはたらきがあるものばかり。また、ビタミン群やミネラル分であるセレンは、スカベンジャーのはたらきを支援するものが多いといわれています。ただ、体内に充満している活性酸素をすべて無害にするためには、1日に野菜などを何キログラムもとらなくてはいけないのが現実です。
最近は、活性酸素を撃退するビタミンなど、スカベンジャーを多く含んだドリンクや栄養補助食品(サプリメント)も発売されています。バランスのよい食事に加えて補給してみてはいかがでしょうか。もちろん、これだけに頼って野菜などを食べないのはいけません。

活性酸素を撃退するビタミン類

ビタミン 多く含む食品
ビタミンA(カロテン) のり類、わかめ、しその葉、パセリ、にんじん、小松菜やほうれん草など青菜類、かぼちゃ
ビタミンB2 うなぎ、レバー、のり類、そば、カシューナッツ、たらこ、すじこ、たまご、青菜類、納豆
ビタミンC えだまめ、さやえんどう、青菜類、ししとうがらし、カリフラワー、パセリ、キャベツ、トマト、にがうり、ピーマン、ブロッコリー、キーウイフルーツ、かんきつ類
ビタミンE 小麦胚芽、植物油(ひまわり油、サフラワー油、綿実油、やし油など)、種実類(アーモンドなど)

体内で作られる酵素のもとはたんぱく質

スカベンジャーとして体内で作られる酵素の原料はたんぱく質です。特に意識して摂取したいのが、良質なたんぱく質。たんぱく質は20種類のアミノ酸でできていますが、その中の8種類は体内で作ることができないため、食品から摂るしかありません。良質なたんぱく質とは、これら8種類のアミノ酸をバランスよく含んだたんぱく質のことです。

良質なたんぱく質の例 牛乳、大豆、豆腐など
鶏卵、さんま、鶏レバー、牛乳、ロース(脂身は除く)、鶏胸肉、精白米、あじ、鮭、かつお、プロセスチーズ、木綿豆腐

たんぱく質の1日必要量の目安は、体重1kgあたり1g(例えば体重70kgの人なら70g)。多すぎてはもちろんよくありませんが、必要量はきちんと摂るようにしましょう。また、いくら卵が良質だからといって、1日にいくつも食べていると、今度はコレステロール過多になってしまいます。複数の食品から摂るように気を配るといいでしょう。

また、酵素の生成にはミネラルも重要です。銅、亜鉛、マンガンは、代表的なスカベンジャー酵素であるSODの成分です。

活性酸素にピリッと効くニューフェイス

活性酸素を撃退するスカベンジャーとして、注目されているのが次の食品です。嗜好飲料やスパイスに微量に含まれるだけと思いがちですが、大きな効果があることがわかってきました。食卓やリラックスタイムに、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

スカベンジャー成分 特徴など 多く含む食品
アントシアニン類 いわゆる「赤ワインポリフェノール」と言われるものです。赤ワインの渋味成分にあたります。血液中の悪玉コレステロール(LDL)にくっついて、活性酸素によって極悪化(酸化)されるのを防ぎます。 赤ワイン、ココア
カテキン類 緑茶に含まれるポリフェノールです。 緑茶
ロズマリン酸 ハーブに含まれるポリフェノールの代表的なものです。 ローズマリー
ゴマリグナン類 LDLの酸化を防ぐほか、肝臓での活性酸素の発生をおさえるはたらきもあると言われています。セサミノールやセサミンなどが含まれます。 ごま、ごま油
アスタキサンチン 魚介類の赤い色素に含まれます。カロテンの仲間で、同じように強いスカベンジャー作用があることがわかってきました。ビタミンCを含む食品といっしょに食べるのがポイントです。 さけ、いくら、たい、すじこ
リコペン 野菜類の赤い色素に含まれます。カロテンの仲間です。 トマト、スイカ