疾患・特集

活性酸素たまりやすい度チェック

周辺の環境や喫煙、ストレスなど生活習慣が原因で、活性酸素が発生しやすくなることもあります。ここでは、活性酸素が発生するリスクを確認してみましょう。

生活習慣・環境が活性酸素を増やす

体内で活性酸素が発生するメカニズムはこれだけではありません。周辺の環境や喫煙、ストレスなど生活習慣が原因で発生しやすくなることもあります。あなたの場合は大丈夫ですか?

Check!●コンビニやスーパーの惣菜など、加工食品を食べることが多い

ほとんどの加工食品には食品添加物が使われています。食品添加物は体内に吸収された後、肝臓で解毒されますが、この過程で活性酸素が発生して肝臓を攻撃、肝機能障害などの原因になります。お店で見分けることは難しいですが、野菜の残留農薬も同じように活性酸素発生のもとになります。

Check!●お酒をよく飲む

お酒のアルコールも体内に吸収されると異物として肝臓で解毒され、活性酸素が発生します。

Check!●たばこを吸う

たばこの煙にはタールやニコチンのほか、活性酸素である過酸化水素も含まれています。喫煙によって活性酸素を吸い込んでいることになります。また、喫煙者の肺にタールが入ると、体内の免疫システムがはたらいて、活性酸素を吹きかけて攻撃しようとし、肺の組織をどんどん破壊してしまうのです。
たばこを吸うと息切れするようになる原因は、肺の組織が活性酸素に破壊され機能が落ちているせいとも考えられます。

Check!●最近、激しい運動を始めた

激しいスポーツを行うと、呼吸量が増えます。つまり、必要以上に多量の酸素を体に取り込むことになります。また、必要なエネルギー量も一気に増えるため活性酸素が発生しやすいようです。ただし、ウォーキングなどの軽い運動を長時間行うなら大丈夫です。活性酸素に負けない体を作るためにも、毎日継続して行いましょう。また、成長期の子どもたちが行う運動も、骨や筋肉を発達させるために重要です。

Check!●外回りの仕事が多い

紫外線やX線は体の表面を通り抜け、体内の水分(H2O)やスーパーオキシド、過酸化水素を刺激して、もっとも有害なヒドロキシラジカルを大量発生させ、皮膚を内側から破壊していきます。しみ、しわだけでなく、皮膚がんとの関係も指摘されているので要注意です。そろそろ男性も、紫外線対策に敏感になったほうがいいでしょう。

Check!●ストレスを感じることが多い

強いストレスを受けると、体内で副腎皮質ホルモンが分泌されます。体が熱くなったり、胃が重くなっ たりといった、体の緊張、興奮状態はこのホルモンによってもたらされるのです。一方、この状態を元に戻すために、副腎皮質ホルモンを分解する酵素が分泌されます。活性酸素はホルモンが分泌される過程、分解される過程で発生します。

Check!●空気のよくないところに住んでいる

大きな道路の側や、工場や産業廃棄物処理場の近くなどで、汚染された空気を常に吸っている環境だと、喫煙のときと同様、肺で免疫システムがはたらいたり、解毒の際に活性酸素が発生したりします。

活性酸素はオゾン層も破壊する

活性酸素は生物の体内だけで発生するのではありません。私たちを取り巻く空気中にも存在し、大気汚染に一役買っています。例えば、フロンガスです。オゾン層破壊の原因として有名ですが、実際に破壊しているのはフロンが変化したヒドロキシラジカルを始めとする化合物です。

また、ヒドロキシラジカルは酸性雨の元でもあります。大気中で作られたヒドロキシラジカルと、石油や産業廃棄物を燃焼するときに発生する硝酸や硫酸が結びついて酸性の雨になるのです。

このような環境では、自分だけがんばっても活性酸素の発生を防ぐのは難しいもの。ですが、人間の体内には活性酸素を撃退する機能も備わっています。発生を防ぐとともに、抵抗力を強めることで、活性酸素の害から身を守ることが十分できるのです。