玉露に抹茶、煎茶に番茶…、この違いは主に栽培法や摘み取り時期、製造法の違いによるものになります。それぞれ、どのように作られ、どんな違いがあるのかをまとめました。
お茶の木はツバキ科の永年性常緑樹。お茶の葉が採れるまでには5年くらいかかるそうです。
葉は摘み取られた後、蒸し、乾燥させながら揉み込んで、店頭で見られるような小さな丸や、細長い形に整えられていきます。中国のウーロン茶や紅茶などは蒸した後、発酵させますが、日本茶は発酵させないものが多いようです。
さて、玉露に抹茶、煎茶に番茶…、この違いは主に栽培法や摘み取り時期、製造法の違いによるものになります。それぞれ、どのように作られ、どんな違いがあるのかをまとめました。
緑茶の代表。蒸した後、乾燥させながら撚(よ)って細長い形にしたお茶。生産地や品種によって「ヤブキタ」「大河内」などのブランドがあります。
煎茶の加工過程で取り除かれる不揃いの葉、茎、粉や、夏に摘む三番茶などを材料に作られたお茶です。
上質の葉を作る木だけを集めて栽培します。摘み取りの2週間前に葉に菰(こも)をかけ、直射日光にあてないようにするため、鮮やかな緑色の芽が出ます。精製も丁寧に行われ、丸い感じに揉み込まれます。
茶摘みは煎茶より遅く、市場に出るのは6月ごろになります。
抹茶も葉を直射日光にあてない覆下栽培で作られます。
葉を蒸した後、乾燥させて石うすで粉にしています。
番茶などを強火で炒って、香ばしい臭いをつけたお茶です。
色はウーロン茶や紅茶に近いが、煎茶よりカフェインやタンニンが少ないため、病人や子ども用のお茶として人気があります。
一度炊いてから炒った玄米に、煎茶(下級煎茶が多い)を同量混ぜています。
玄米の香りが、独特の香ばしさを出してくれます。
煎茶や玉露の製造工程で除かれるもののうち、茎だけを集めて作られています。といっても、本茶が上級品であれば、茎茶も上級品。玉露の茎茶は特に珍重されています。
春先に伸びる芽と、若葉だけを集めて作られたものです。一番茶と二番茶にしかありません。
高級煎茶の芽茶は、味が濃く芽の独特の味わいが楽しめます。
煎茶や玉露の製造工程で除かれるものをふるいがけし、粉だけを集めたもの。煎茶粉末、玉露粉末があります。
お寿司屋さんなどで出るのは上級煎茶の粉茶であることが多いようです。