やけどの手当ての仕方は、その程度によって異なります。応急手当のポイントについて、間違えやすい点を中心にまとめました。
やけどの程度は「深さ」と「広さ」で判断します。「深さ」については下の表の通りです。「広さ」 については、大人なら全身の20%以上、子どもなら10%以上の場合、命が危険になります。範囲が広いようなら迷わず救急車を呼ぶようにしましょう。
程度 | Ⅰ度 | Ⅱ度 | Ⅲ度 |
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傷の状態 | 皮膚が赤くなる | 水ぶくれができる | 皮膚の表面が固くなり、黒くこげたり、白く乾燥したように見える |
痛み | ヒリヒリする | 強く痛む | 痛みは感じないことが多い |
手当て | 水で冷やす | 水で冷やし、滅菌ガーゼで軽くおおって病院へ | 滅菌ガーゼで軽くおおい、救急車を呼ぶ |
治りかた | 数日で治る | 1~2週間で治る | 植皮をするなどケロイド治療が必要 |
やけどの応急手当について、誤解したまま覚えている人も多いようです。間違えやすい点をまとめました。
小さい子どもの広い範囲のやけどの場合、冷やしすぎに注意しましょう。背中などの場合は、患部に清潔なタオルなどをあて、その上からやかんに入れた水をかけるといいようです。また、冬の時期は、患部以外のところは冷えないよう、毛布や衣服などでくるむといいでしょう。
衣服を着たままやけどをしてしまった場合は、衣服を無理矢理ぬがさず、衣服の上から水などをかけて患部を冷やすようにします。十分に冷やしたら、はさみなどでそっと切り開いて脱がせてもよいですが、皮膚と癒着しているところは無理にはがさず、そのまま医師に診てもらうようにしましょう。
病院に行くときは、患部を軽くガーゼなどで覆う程度にします。ばんそうこうや包帯で、患部とガーゼをピッタリくっつけないようにしましょう。