疾患・特集

数値を恐れるなかれ!

健康診断の結果を過信したり心配したりしないためは、人間ドック・精密検査などもおすすめです。また自分でも日常的に測定を行い、健康管理をしていきましょう。

検査数値は絶対ではない

各正常値、標準値、また検査で出た数値は、検査方法・検査機関・その時の体調などによって異なることが多くあります。そのため、特に異常値との境界あたりの数値が出た人は注意しなくてはいけません。
たった1回の検査で自分の健康を過信したり、逆に「もうダメだ」と投げやりにならないことが大切です。
また検査で異常値が出た時、注意や専門検査を促されるかもしれません。強制されるわけではないので、忙しいとそのままになってしまうことも多いかもしれませんが、健康はあなた自身の問題です。誰もあなたの生活改善をしてくれたり、病院まで引っぱって行ってくれるわけではありません。自分で何とかしましょう。

さらに進んだ検査もおすすめ

とにかく検査による早期発見が第一の生活習慣病。健康診断で注意を受けたり、気になることがあれば、より詳しく病院で調べてもらいましょう。

人間ドック

広く浅く網を張って、体中の検査をいっぺんに行います。はっきりした病名がわからないときにおすすめです。各種補助制度を用意しているところもあるので、健康保険組合や会社の総務課などに問い合わせるのもよいでしょう。

精密検査

「心臓が少しおかしい」「肝臓が腫れてる」など、異常のあるところがあらかじめわかっている場合には精密検査を受けます。この場合、保険診療となるので保険証を忘れずに!

自分の内側を見つめてあげよう

健康診断

健康診断は年に1回か2回です。しかし、35~40歳を過ぎたら、やはりそれでは不十分。特に、検査値で気になるものがある人はなおさらです。
これからの病気は、病院に行けば医師が治してくれるといったものではなく、自分の毎日の健康づくりが最高の医師になります。それにはまず自分が自分専属の看護師さんになって、気になる項目を計ってみましょう。

自分で出来る計測・観察

BMI BMIの計算の仕方は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
19.8以上24.2未満が理想的。26.4以上は太りすぎ
体温・脈拍 まずは自分の通常を知る。脈拍は成人では60~100/分が正常
血圧 説明書に従い、正しく計ることが大切
尿のチェック 1日数回、淡黄色か黄褐色、合計500~2000mlで正常
便のチェック 1日1回程度、黄褐色か茶褐色で正常。色・臭い・硬さ・血便などをチェック!

高血圧に気を付けて

いまや大人の健康を計るNO.1といえば血圧です。しかし、ただ漠然と「気をつけなくちゃ」と思っていても、なかなか改善しないもの。具体的な目標を目に見える形として実現していきましょう。
実は血圧は、初期であれば生活習慣の改善の結果が目に見えて現われます。自分の努力がハッキリと数値に現われるのは楽しいものです。最高血圧が160mmHg位までならば、食事療法と運動で下げることが可能です。血圧の薬は一度飲み始めると、なかなか途中でやめることができなくなってしまいます。そうならないためにも、まずは食習慣・運動習慣改善に取り組んで、血圧の変化を自分でグラフにしてみましょう。

※注:血圧は大変デリケートな数値なので、できるだけ毎日同じ時間に、暖かい部屋で締め付けない服装をし、10~15分の安静の後、深呼吸をしてから測定します。もちろん、食事の前後や、たばこ・アルコール・コーヒーなどを口にしてからの測定は厳禁です。