我々の一見豊かな使い捨て生活が産み出した、ダイオキシン。汚染をこれ以上広げないためにはどうしたらいいのでしょうか。最後に、ダイオキシン対策について考えてみましょう。
日本列島を汚染しているダイオキシンのほとんどは、ゴミ焼却場から発生したものです。つまり、我々が捨てたゴミがもとになっています。
燃やす過程でダイオキシンをもっとも出しやすいのは、プラスチック製品の材料であるポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニデリン(以下塩ビ)です。では、塩素を使っていないプラスチックなら安全なのかというと、そうとも言えないようです。
例えば、発泡スチロールなどは塩素を含みませんが、燃える過程でほかのゴミから発生した塩素と結合してダイオキシンになりやすいのです。
次に紹介しているのは、塩ビ製品のほんの一例となります。軽い気持ちで使い捨てしているものが多いのではないでしょうか。我々ひとりひとりが気持ちを変えない限り、ダイオキシンは増え続けるのです。
ダイオキシンを減らすためにできることはいろいろあります。全部でなくてもいいので、できることから始めていきましょう。
買い物のときに中身はもちろんパッケージの素材まで確認します。ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニデリンなど、「塩化」とついているビニール製品は避けるようにします。
とはいえ、日本ではこれらの素材表示の義務がないため、表示してある製品の方が少ないのが現状です。行政やメーカーには、素材表示を義務化するよう求めましょう。
ダイオキシン問題はゴミ処理の問題と切り離しては考えられません。たとえ、ダイオキシンが出ないゴミでも、ルール通り分別、リサイクルするようにしていきましょう。また、家庭用の小さい焼却炉などからもダイオキシンは発生します。
ダイオキシンやゴミ処理に関する情報には常に一通り目を通すようにしましょう。
特に、自分が住んでいる自治体の広報誌などは要チェックです。身近なところのゴミ行政がどう進んでいるか把握しておきたいものです。