薬は一体どんな仕組みで、私たちの病気を治してくれるのでしょうか。そしてなぜ、副作用が起こってしまうのでしょうか。
個々の薬によって、そのメカニズムは異なりますが、ここでは内服剤が口に入ってからの一般的な流れを見てみましょう。
紙に表と裏があるように、薬には病気を治す有効作用とともに、有毒な作用もあります。これは薬のもつ宿命でもあり、副作用を完全に避けることはできません。
以下は、副作用の主な原因です。
起こりやすい副作用 | 特定の薬に対するアレルギー反応で、たとえ少量でも起こります。先天的なものであることが多いようです。発疹・かゆみなどの症状が多いが、ショックを起こすこともあります。 |
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注意ポイント | 過去に薬や食品でアレルギーを起こしたり、家族にアレルギーの人がいる場合は、必ず医師や薬剤師にその旨相談します。抗生物質、解熱鎮痛薬などは副作用・薬物アレルギーを起こしやすいようです。 |
起こりやすい副作用 | 肝臓や腎臓の機能が低下しているため、薬が強く作用したり、体内に長く蓄積することがあります。 また薬を何種類も併用していることがあり、相互作用の問題もあります。 |
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注意ポイント | 量を少なめ(通常の成人の1/2~1/3)に調整して飲みます。 すでにほかの薬を飲んでいる場合は、相互作用による副作用を避けるため、その薬を持参の上、薬局などで相談します。 |
起こりやすい副作用 | 妊娠中の薬の服用は、肝臓や腎臓に大きな負担がかかり、副作用をおこしやすくなります。お腹の赤ちゃんへの影響も心配されます。 |
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注意ポイント | 赤ちゃんの脳や心臓などの器官が形成される、妊娠初期~3、4ヵ月は特に注意が必要です。薬がすべて使えないわけではありませんが、自分の判断だけで勝手に服用するのは絶対禁物です。母乳にも出るので、授乳中の人も薬は控えたほうがいいでしょう。 |
起こりやすい副作用 | 肝臓や腎臓の機能が未発達、服用量を間違えると中毒の危険があります。 細菌やウイルスに対する抵抗力も弱いです。また新生児は薬が脳へ移行しやすいです。 |
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注意ポイント | 【服用量の目安】0歳:成人量の1/8、6ヶ月:1/5、1歳:1/4、3歳:1/3、7~8歳:1/2、12歳:2/3、15歳:成人量と同じ。 抗生物質や解熱鎮痛薬・強心剤・副腎皮質ホルモン剤などは副作用を起こしやすいので要注意です。肝臓や腎臓の機能が未発達、服用量を間違えると中毒の危険があります。 |