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満腹感や空腹感を感じる食欲のメカニズムを探る

満腹感や空腹感は、血液中のブドウ糖と遊離脂肪酸の濃度で決まります。血液中の、この2つの物質の濃度が脳内にある満腹中枢と摂食中枢を刺激することで満腹感や空腹感となるのです。では、詳細なメカニズムを見てみましょう。

満腹、空腹を感じる脳内の仕組み・メカニズム

満腹と空腹は、血液中のブドウ糖遊離脂肪酸の濃度で決まります。また、満腹を感じる満腹中枢と、空腹を感じる摂食中枢は間脳の視床下部にあります。それぞれ感じる仕組みを図を見ながら追っていきましょう。

満腹、空腹を感じる脳内の仕組み・メカニズム

満腹感を感じる時ってどんな変化が起こっているの?

食事で体内にエネルギーが補給されると血糖値が上昇し、血液中のブドウ糖の濃度が上がりますが、この情報はただちに満腹中枢に伝えられます。
この情報を受けて、中枢からは「エネルギーの摂取は十分である!」という情報が体にフィードバックされ、私達は満腹感を覚えることになります。

血糖値の上昇は食事を始めてから20分ほどかかるので、この間に必要以上に食べてしまうと、満腹中枢から満腹感の信号が出される前に多量のエネルギーを摂ることになってしまいます。早食いの人が太りやすいのはこのためです。 ダイエットをしている人はなるべくゆっくり食べた方がよいでしょう。

空腹感を感じる時ってどんな変化が起こっているの?

一方、さまざまな活動により体内のエネルギーが消費されると血糖値が低下し、体に蓄えていた脂肪を分解してエネルギーを作り出そうとします。この脂肪を分解するときにできるのが遊離脂肪酸です。
遊離脂肪酸が血液中に増えてくると、この情報が摂食中枢に送られ空腹感となって、私たちにエネルギーの補給を促すのです。

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