食中毒の原因として、大きな割合を占めているのが細菌です。近年は、食中毒事件の発生件数に大幅な減少がみられないばかりか、腸管出血性大腸菌O157事件のような、大型食中毒事件も起きています。
細菌性食中毒には、細菌が作り出した毒素の摂取によって起こる毒素型と、生きた病原菌の感染によって起こる感染型の2通りがあります。
黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌などがあります。ボツリヌス菌毒素は、80℃で30分間の加熱により破壊されますが、黄色ブドウ球菌毒素は、100℃で30分間の加熱でも破壊されません。
いろいろな細菌やウイルスがあります。その中の一つである腸管出血性大腸菌は、腸内で毒素を出し、それが溶血を起こして急性腎不全や尿毒症を起こしやすいので、迅速で的確な治療が必要です。
近年の食中毒の特徴として、以下が挙げられます。
食中毒の予防には、次の3原則を守ることが大事です。
細菌やウイルスを
1.では、手や食器、ふきん、まな板、包丁などの調理器具を洗い清潔に保つこと、2.では、冷蔵庫を過信しないこと、3.では、肉は中心部までしっかりと加熱することがポイントです。