疾患・特集

続々と登場する脳の最新検査法

ME機器進歩の最先端を走る脳領域

脳領域はME機器の進歩の最先端を走っています。苦痛や副作用の少ないさまざまな検査法が登場してきました。
まず「MRA(磁気共鳴血管撮影検査)」。これは、人体内の水素原子が持つ磁気への共鳴作用を利用したMRIを応用して脳の血管を撮影する方法です。
特に血管の様子が詳細に観察されるので、脳動脈りゅうや動脈硬化など微細な変化も見逃しません。脳ドックでも用いられています。
次に「PET(陽電子放射断層撮影法)」(ポジトロンCT)。放射性物質を注射し、体内から放出されるポジトロン(陽電子)をキャッチし、コンピューター処理して断層画像を得るものです。
脳の内部のブドウ糖や酸素の消費量の変化などを見ることができるので、脳の働きや機能を調べることができます。

心臓病の診断にも利用されるSPECT

そして「SPECT(局所脳血流断層撮影)」。静脈注射で体内に注入した放射性同位元素の発するガンマ腺をカメラでとらえる方法をシンチグラフィーといいますが、SPECTはそれをCT(断層)撮影したものです。
特定の部位に集まりやすい放射性薬剤の性質により、脳内の血流の分布や代謝機能などを見ることができます。脳以外では、主に心臓病の診断に利用されています。
また、最近登場した「MEG脳磁図計測装置」は、脳から発生する微小な磁気をとらえて画像化します。