疾患・特集

病院の種類と機能

特定機能病院は紹介制が基本

全国に約9800の病院があり、長い間、一般病院、精神病院、伝染病院、結核療養所、らい療養所と区分けされていました。
このうち約9割を占める一般病院を、患者の病状に応じて選択しやすいよう、機能に基づいて区分けし、機能に応じた診療報酬体系を適用する再整理が、平成4年の医療法改正で実施されました。

機能別分類では、一般病院を次の3種類に区分しています。

  • 特定機能病院…高度の専門的医療を提供
  • 一般病院…一般的治療が可能な患者を対象とする病院
  • 療養型病床群…老人や長期入院のための専用病棟

特定機能病院は厚生大臣の承認が必要で、現在56の大学病院と国立がんセンター中央病院、国立循環器病センターが承認されています。高度医療を必要としない患者が殺到しないよう、ほかの医療機関からの紹介状を持たない外来患者は、割増の初診料 (実費自己負担) を支払う仕組みが取られています。

慢性老人病患者の施設は4本立て

療養型病床群は都道府県知事に認可により開設でき、一般病院の中の一部の病棟だけを切り離して適用を受けることができます。介護機能を高めた職員の配置基準と診療報酬体系が適用されます。
これにより、現在、長期入院が必要な老人の慢性疾患患者の受け入れ医療施設としては老人病院、療養型病床群、老人保健施設、これに福祉施設の特別養護老人ホームを加えると4本立てとなっています。