疾患・特集

アルコールと痛風

痛風の人の94%に飲酒の習慣

痛風はお酒をよく飲む人に多いことや、アルコールをたくさん飲んだ後に痛風発作が起こりやすいことは、昔からよく知られています。痛風の人の94%がお酒を飲む習慣があり、1週間に平均5.3日飲むという調査結果もあります。
アルコールの消費量は年々増加しており、特にビールの消費量は急増しています。これは、最近の痛風患者の増加に関係していると考えられています。

痛風の原因

ところで、痛風の原因は高尿酸血症といって、血液中の尿酸値が高くなっている状態です。アルコールを飲むと血清尿酸値が高くなる傾向があります。
中でもビールはプリン体という物質がほかのお酒よりも多く含まれていて、このプリン体が血清尿酸値に悪影響を与えます。また、お酒を飲むときに一緒に食べる食物によって、肥満や高脂血症などにつながって血清尿酸値に影響することもあります。
ですから、高尿酸血症や痛風の人は病気を悪化させるため、お酒をやめるかあるいは控えるべきです。また、高尿酸血症や痛風の治療薬の尿酸下降剤(アロプリノール、ベンズブロマロン)を使用している時に、お酒を飲むとその効果が弱くなります。

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