疾患・特集

処理しきれない時に働く酵素MEOSとは

訓練で飲めるようになるのもMEOSのはたらき

体内に入ってきたアルコールを処理する酵素の1種です。MEOSとはミクロゾーム・エタノール酸化系の略語です。

MEOSは、肝臓の細胞の中にあるミクロゾームという小さな器官に存在します。幾つかの酵素が集まっており、薬物を解毒する肝臓の酵素・チトクロームP450の一部もかかわっています。
アルコールは通常、ADH(アルコール脱水素酵素)やALDH(アセトアルデヒド脱水素酵素)の経路を通って解毒されますが、大量に飲むと、それだけでは処理しきれません。
この時はたらくのがMEOSです。最初は飲めなかった人が、訓練するうちに飲めるようになるのは、MEOSが関係しているとも考えられています。

MEOSが活躍しない方がいい

といっても、MEOSが活発になるのは危険な徴候です。MEOSを駆り出さなくてはならないほど大量の飲酒を続けているからです。肝臓やそのほかの体の障害は、MEOSがはたらく人ほど高度というデータもあります。