疾患・特集

ニコチンガムの禁煙効果

ニコチン代替療法に用いる

常習喫煙によってニコチンへの薬物依存症に陥っている場合は、禁煙を試みても失敗する例が少なくありません。
そこで考案されたのがニコチン代替療法です。
ニコチンをたばこ以外の方法で摂取し、その摂取量を徐々に減らし、同時に禁煙指導も行いながら禁煙を成功させようというものです。この代替療法に用いられるものがニコチンガムです。
ニコチンガムは1973年にスウェーデンのレオ社(現ファルマシアレオ社)で開発されたもので、ニコチン以外に何も含まれていないガム状の薬剤です。
禁煙の過程では、つい口さみしいことからたばこに手を伸ばしてしまうことがよくあります。ニコチンガムをかむとニコチンが溶け出して粘膜から吸収され、血液中のニコチン濃度を上げることになり、ある程度離脱症状(禁断症状)を和らげることができます。

すでに50カ国以上で有効性を確認

欧米では臨床使用の蓄積によって、6ヵ月禁煙継続率が高まるなど有効性と安全性が確認されています。使用が認められている国は、世界50カ国以上に上ります。
最近では、日本でもニコチンガムが薬局・薬店などで販売されるようになりました。
ただし、妊娠中や授乳期にある女性、重度の虚血性心疾患がある人、アルコール依存症の人などは使用できません。
また、ニコチン代替療法には、ニコチンを皮膚から吸収するニコチンパッチもしばしば用いられます。

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