疾患・特集

身体活動を活発にして健康づくり

生き生きとした体にする

身体活動は、安静にしている時よりも多くのエネルギー消費を伴います。体を動かす活動は、すべて身体活動なのです。
健康を維持するためにも、日々の生活の中の身体活動の見直しを図り、またそれを健康づくりにも役立ててゆくことが大切です。

身体活動が活発であると、次のような効果があります。

  • 体の活動能力を保持・増強できる
  • 心臓や肺の機能が高まり、最大酸素摂取量が増える
  • 体脂肪を減らして、肥満を防ぐ
  • 筋力が強くなり、柔軟性、バランスを保つ
  • つまずき、転倒、衝突などの事故を防ぐ
  • 体温調節や免疫のはたらきが良くなる

生活習慣病の予防と改善に役立つ

身体活動を活発にすると、次のような生活習慣病の予防と改善に役立ちます。

  • 糖尿病(インシュリン非依存型)、本態性高血圧症、高脂血症など
  • 冠動脈硬化症、狭心症、心筋梗塞など
  • 腰痛やひざ関節症など

大腸がんなど一部のがんに対して予防効果があるという報告もなされています。

ストレス解消にも効果的

体をよく動かすことは、ストレス解消にも役立ちます。
気分転換、不安感や抑うつ感の予防・改善にも効果があります。

社会生活を豊かにする

フットワークが軽くなり、精神的にも能動的になることによって、新しい人間関係づくりに役立ちます。一方で、ボランティア活動へ参加すれば社会貢献への道が広がり、視野も広がってきます。

身体活動不足度チェック

  1. 徒歩で10分以上かかる所へはバスか電車を利用する
  2. 乗り物で空席があると、必ず座る
  3. 休日は何もしないでいることが多い
  4. 1階分でもエスカレーターやエレベーターをよく使う
  5. 人ごみの中で、とっさに人をよけられない
  6. 立ったまま靴下をはけない
  7. 座ったり立つときに「よいしょ」と言う
  8. 10分以上歩くと、ひざや腰が痛い
  9. 坂道や階段を昇ると息切れがする
  10. 腰回りが太くなり、合わなくなった服がある
  11. 肩や首、背中が凝りやすい
  12. 腕を上に上げると、すぐに疲れる

判定

○3個以上あてはまる:身体活動不足の始まり
○5個以上あてはまる:身体活動が足りません
○10個以上あてはまる:要注意。健診を受けて適切な運動を指示してもらいましょう。
注)6.8.9.11.は病気が原因のことがあります。一度医師の健診を受けてみましょう。

出典:「健康づくりのための年齢別・対象別身体活動指針」(財)日本食生活協会、平成9年)