疾患・特集

無視されている調理によるビタミンの消失

水溶性ビタミンを流失している加工食品

ビタミンは調理法によって失われるものが少なくありません。従って、計算上は必要量を満たしていても、実測では不足しているということが起こります。
例えば、冷凍食品などの加工食品は、食中毒などを防止するため、加工の際に塩素やオゾンなどで洗浄しており、水溶性ビタミン(ビタミンB群やビタミンC)をかなり流出しています。
また、魚や豚肉に含まれるビタミンB1は、煮たり焼いたりすることによって10~40%減少し、ビタミンB6やビタミンB12は調理の際に煮汁を捨てることで消失が大きくなります。

光や温度によっても破壊される

ホウレンソウやコマツナに含まれるビタミンA(カロチン)は、温度や光などによって破壊されるので、ゆでると10~35%カロチンが減少します。ビタミンDも光線や酸素によって分解されるので、魚の天日乾燥では30%近く損失することもあります。
また、植物油はビタミンEを多く含んでいますが、揚げ油として長時間加熱すると油の中に溶け出して損失が大きくなります。