疾患・特集

成功した私の減塩作戦

Y男さん(45歳)の場合

Y男さんは、メーカーの営業マン。2年前、健康診断で血圧が高いと注意を受け、食生活と運動療法の指導を受けた。
ところがすぐに単身赴任になり、職場環境や生活環境の変化もあり、なかなか自分の生活に気を回すことができなくなって、元の生活に戻ってしまった。

次の年の健康診断で、さらに血圧が上昇していることが判明。薬を利用する前に、自己管理をすることを決心したものの、単身赴任で、完璧な減塩食を作ることができないため、細かい工夫をすることにした。

減塩のために行った工夫

朝食は、パンに付けていたバターを減塩バターに、インスタントのコンソメスープを牛乳に替え、余裕がある時は果物も食べるようにした。

昼の外食はそれまで、かつどんや天どんなどのどんぶり物か、忙しいときは立ち食いそばだったのを、定食を食べるようにした。時間のない時は、会社の近所の弁当屋で幕の内弁当を買ってきて食べている。
その際にも、定食ではみそ汁は半分残し、塩分の多そうなおかずは少しだけ食べ、その代わりにおひたしや酢の物、ヒジキなどの一品料理をプラスするようにした。

夕食はつきあいで飲みに行くことも多いが、その際にも、食べるつまみの種類を工夫し、塩分の少ないものを取るように心掛けた。
せっかちな性格のせいもあり早食いだったが、落ち着いて味わって食べるように気を付けると、早く食べた時より満足感が得られることにも気付いた。

さらに、運動をするように言われたため、営業の際に歩いて行ける場所には車を使うことをやめ、自宅から駅まで自転車を利用していたのも、15分歩くようにした。この方法は運動のための時間が取れないために考え出した。

血圧はほぼ正常値に

1年を経過した現在、血圧はほぼ正常値にまで下がっている。Y男さんは、次のように感想を語った。
「主治医が、完璧を目指さなくてもいい、自分のペースで工夫をするようにと指導してくれたことが良かったのだと思います。生活を見直す機会にもなりました」