疾患・特集

食塩感受性とは?

日本人の多くは食塩非感受性

人間は、血圧が塩分に敏感に反応するタイプと、反応しないタイプに分けることができる。前者が食塩感受性(salt-sensitive)、後者が食塩非感受性(nonsalt-sensitive)で、日本人の多くは後者だと言われている。
高血圧になった人の多くも食塩非感受性で、こういったタイプの人は、いくら塩分を減らしても、それだけでは高血圧症を好転させることは難しい。

食塩感受性と食塩非感受性の仕組み

食塩感受性の人は、腎臓からのナトリウム排せつ機能に異常が生じ、ナトリウムが体内に蓄積し、その結果、血圧が上昇する。
一方、食塩非感受性の人は、腎臓のナトリウム排せつ機能が正常にはたらくので、体内に入った余分なナトリウムは排せつされやすいため、血圧への影響は少ない。
このことから、食塩非感受性の人が高血圧の治療で減塩治療を行っても、効果が現れにくく、無理をして極端に塩分を落とすと、塩分不足や栄養不足のため、かえって無気力になったり疲れやすくなったりする可能性がある。
特に夏場などは、発汗によって大量の塩分が失われるため、注意が必要となる。