疾患・特集

動物性脂肪、スナック類など加工食品に多い飽和脂肪酸

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

食物から摂取した脂肪は、小腸で脂肪酸に分解されて吸収されたあと、腸内で再合成され、肝臓に集まり、全身に運ばれます。
脂肪酸は大きく飽和脂肪酸不飽和脂肪酸に分けられます。飽和脂肪酸が多いのは動物性脂肪で、不飽和脂肪酸の割合が高いのは植物や魚の脂肪です。

飽和脂肪酸の取り過ぎが問題

脂肪の摂取量は、1日に取る総エネルギー量の20~25%が適量といわれています。しかし、カロリーの60%を、脂肪と砂糖で摂っている人が増えています。
脂肪の取り過ぎは、肥満につながります。また、脂肪を取り過ぎると、皮下や心臓、肝臓に脂肪が多く沈着し、脂肪心脂肪肝となり、障害が起きてきます。
取り過ぎて問題になるのは、飽和脂肪酸の割合が多い動物性脂肪です。これを取り過ぎると、血液の粘度が高くなって、血が流れにくくなり、やがて動脈壁に脂肪やコレステロールが沈着、血中コレステロールの濃度が上がり、動脈硬化を引き起こす原因になります。そして、心臓病などの危険が高まります。
飽和脂肪酸はスナック類や菓子類など加工食品にも多く使われています。
また、脂肪を取り過ぎると、結腸がんや肺がん、乳がん、卵巣がんにもなりやすいといわれています。