疾患・特集

日本人と生活時間(NHKの調査から)

睡眠や食事の時間は?

5年おきに実施されているNHKの生活時間調査は、もともと人々の生活行動のなかで「放送」に接することが、どのような位置にあるかを知る目的で始められたものです。
ところが、この調査の結果は単にテレビやラジオの視聴実態に限らず、人々の時間の使い方から生活行動の実態を示すデータになっています。
1995年(平成7年)に実施された調査報告によると睡眠時間はローティーンと高齢者が長く、性別では女性より男性の方が長いという結果になっています。この男女差は女性の家事時間の多さという日本社会のあり方と深い関係があると考えられています。なぜなら諸外国では男性より女性の方が睡眠時間が多いからです。
一方、食事時間は若い世代ほど短く、年齢が高くなるほど長くなります。男女差をみると女性の方が食事に時間をかける傾向にあります。最も男女差があるのが20代で、男性の1時間19分に対し、女性は1時間30分という結果になりました。

学業、仕事、家事の時間は?

また、社会的な時間は学業、仕事、家事に分類され、これらにも日本人の生活状態をみることができます。
まず、学業の時間が最も長いのは中学生で、大学生になると学業時間は極端に少なくなります。
仕事の時間は経済の動きと連動しており、景気が悪くなると仕事時間が短くなるという因果関係が見られました。
そして家事時間は、相変わらず男女差が大きく、欧米の男性に比べ日本の男性が家事を行っていない実態が示唆されています。