疾患・特集

脚気はかくれた現代病

原因は清涼飲料水とインスタント食品にある

脚気の患者は、ビタミンB1のあまり含まれていない白米食が普及した明治時代以降に急増しました。その後、栄養状態が改善されるにつれて減少し、最近まで昔の病気というイメージがありました。
ところが、昭和40年代後半から、スポーツ好きの若者の間で足がむくみ、神経痛のような痛みを訴える病気が現れてきました。
これが実は脚気だったのです。
栄養過多の時代に脚気にかかる人が増えた原因は、清涼飲料水と即席ラーメンなどのインスタント食品の過剰摂取にあります。

運動することで消費されるビタミンB1

こうした食品はカロリーは高いのですが、ビタミンB1はあまり含まれていません。おまけに、運動することでビタミンB1は多く消費されます。

さて、時はさらに流れて平成の世。若者の間では、清涼飲料水やインスタント食品はすっかり生活に密着したものになっています。なんとなく足がむくんで痛い。そんな症状に気づいたら脚気を疑ってみてはどうでしょう。案外、的外れではないかもしれません。