用語解説

急性ポルフィリン症

きゅうせいぽるふぃりんしょう
ヘムという物質を、体内で合成する過程でできるポルフィリン体が、うまく代謝されずに蓄積することにより、発作症状が現れる病気。ヘムの合成に関わる酵素遺伝子の、生まれつきの異常が原因で起きる。発作は一般的に、腹痛や嘔吐、下痢、便秘などの腹部症状の後に、不眠や不安、ヒステリーなどの精神症状、手足の脱力や呼吸障害、けいれんなどの神経症状が現れる。また、高血圧や頻脈がみられることもある。通常は特に症状はないが、薬の影響や、妊娠、ストレスなどが発作の引き金となる。診断には、発作症状が出ている期間に採取した尿の中の、ポルフィリン体などを調べる検査が必要となる。治療は、発作の引き金となるものを避けるとともに、それぞれの症状を抑える薬や、ヘムの合成を助ける薬の投与などを行う。
「急性ポルフィリン症」についてもっと調べる