おしえて先生

A/G比が少し高いとどういう病気の可能性がありますか?

S(7bd3ce0492)・20~29歳男性 2020/12/17 投稿
先日献血に行って血液検査をしてもらったのですが、A/G比が少し高いという結果でした。
A/G比が少し高いとどういう病気の可能性があるのでしょうか?

時間をおいて再検査してもらうとよいでしょう

血清中の主なタンパク質としてアルブミン(A)とグロブリン(G)があります。
このアルブミン(A)とグロブリン(G)の比率を現したものをA/G比と呼んでいます。
アルブミンとグロブリンを合計したものは総タンパク質と呼ばれます。この総タンパク質が多いか少ないかも知ることが必要です。少ないと低タンパク血症となります。
アルブミンとグロブリンははたらきが違っています。アルブミンは肝臓で作られて、全身に血液を通して運ばれて諸臓器のはたらきを調整しています。グロブリンの多くは白血球などの免疫細胞から作られています。感染した時に作られる抗体などがグロブリンです。
A/Gが少し高いと、アルブミンが少し多いか、グロブリンが少し少ないかどちらかですが、グロブリンが少ないことが多く見られます。免疫系の活性が少し低いこともありますが、特に病気でなくても見られることがありますので、時間をおいて再検査してもらうとよいでしょう。
ご回答いただいた

板倉弘重 先生

ドクター
ご活躍の場所 日本動脈硬化学会 名誉会員
日本ポリフェノール学会 理事長
日本栄養・食糧学会 名誉会員
日本臨床栄養学会 理事長
国立健康・栄養研究所臨床栄養部長
ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授
ご専門 動脈硬化、栄養関係、高脂血症、糖尿病、高血圧など 認定臨床栄養指導医
ご経歴 東京大学大学院医学研究科博士課程修了後、同大学第三内科入局。
カリフォルニア大学サンフランシスコ心臓血管研究所留学、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授。
2000年から2010年まで茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授。
日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。
2006年「瑞宝双光章」受賞。
2009年度国際栄養学連合(IUNS)のFellowに認定(栄養学研究分野で顕著な貢献をした世界の研究者10名の1人)。
2010年「動脈硬化疾患の予防と治療に関する栄養学的研究」により日本栄養・食糧学会功労賞を受賞。
芝浦スリーワンクリニック名誉院長
所属団体 日本内科学会、日本動脈硬化学会 名誉会員、日本ポリフェノール学会 理事長、日本老年医学会、日本肥満学会、日本栄養・食糧学会 名誉会員、日本臨床栄養学会 監事、日本栄養改善学会、日本健康・栄養システム学会 理事長
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