おしえて先生

悪玉コレステロールが低すぎる

トコさん(#)・50~59歳女性 2008/05/29 投稿

28歳の娘が健康診断で悪玉コレステロール値が基準値よりかなり低い(40mg/dLくらい)ので精密検査を受けるように言われました。低すぎるとどのようなことが問題なのでしょうか。また、問題なのであれば改善するために必要な栄養素や食事、日常生活の中で気をつけることなどありましたら教えてください。
ちなみに、手のひらはアレルギーのせいかボロボロです。

ビタミン不足の可能性もあります。原因をはっきりさせることも大切です。

悪玉コレステロール値が低ければ低いほど良いと言われることもありますが、そうではありません。
なぜなら、悪玉と名前がつけられていますが、身体に必要なコレステロールや脂に溶けやすい栄養分を運搬している成分だからです。
脂に溶けやすい栄養分としては、ビタミンEβ-カロテンなどがあります。トコさんさんの娘さんは、これらのビタミンが不足しているのかも知れません。これらは、食事から充分に補うことが必要です。皮膚にとっては、脂肪分を摂取することは必要なことです。
また、悪玉コレステロール値を低下させる病気として、甲状腺機能亢進症がありますので、医療機関を受診して、原因をはっきりさせることも大切です。

ご回答いただいた

板倉弘重 先生

ドクター
ご活躍の場所 日本動脈硬化学会 名誉会員
日本ポリフェノール学会 理事長
日本栄養・食糧学会 名誉会員
日本臨床栄養学会 理事長
国立健康・栄養研究所臨床栄養部長
ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授
ご専門 動脈硬化、栄養関係、高脂血症、糖尿病、高血圧など 認定臨床栄養指導医
ご経歴 東京大学大学院医学研究科博士課程修了後、同大学第三内科入局。
カリフォルニア大学サンフランシスコ心臓血管研究所留学、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授。
2000年から2010年まで茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授。
日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。
2006年「瑞宝双光章」受賞。
2009年度国際栄養学連合(IUNS)のFellowに認定(栄養学研究分野で顕著な貢献をした世界の研究者10名の1人)。
2010年「動脈硬化疾患の予防と治療に関する栄養学的研究」により日本栄養・食糧学会功労賞を受賞。
芝浦スリーワンクリニック名誉院長
所属団体 日本内科学会、日本動脈硬化学会 名誉会員、日本ポリフェノール学会 理事長、日本老年医学会、日本肥満学会、日本栄養・食糧学会 名誉会員、日本臨床栄養学会 監事、日本栄養改善学会、日本健康・栄養システム学会 理事長
先生からの一言 楽しく健康になりましょう。