関節リウマチとは
私たちのからだには、ウイルスや細菌などのように自分と異なる物質が体内に侵入すると、それを攻撃して排除し、からだを守ろうとする「免疫」という仕組みがあります。
関節リウマチは、この免疫の仕組みの異常により、関節に痛み、炎症、変形などが起こり、機能障害へと進行する病気です。日常生活に支障をきたすようになったり、ときには肺や心臓などに炎症があらわれることもあるため、専門医での早期診断、早期治療が勧められています。また、「主婦の病気」と言われるほど女性に多い病気で、女性の患者数は男性の3〜4倍になります。
お薬一覧
関節リウマチの薬には、炎症による痛みや腫れを抑える非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)、速やかに炎症を抑える副腎皮質ホルモン(ステロイド薬)、免疫の異常にはたらきかけ病状の進行を抑える抗リウマチ薬(DMARDs)などがあります。最近では、炎症を引き起こす物質の働きを直接抑える、「生物学的製剤」が開発され、使われ始めました。関節リウマチの治療薬には、使用順番、投与時期、薬剤の組み合わせ、費用面などいろいろな条件があるため、主治医の先生とよく相談するようにしましょう。
ここでは、近年、治療の主軸となっている抗リウマチ薬と、抗リウマチ薬では十分な効果が得られない患者さんに用いられることも多い、生物学的製剤についてご紹介します。
生物学的製剤を知りたい
抗リウマチ薬(DMARDs)を知りたい
■生物学的製剤
| 剤形 |
商品名 |
一般名 |
作用機序 |
| 静脈注射 |
アクテムラ
製造販売:中外製薬株式会社 |
トシリズマブ |
リウマチの炎症を引き起こす物質のひとつ、IL-6(インターロイキン-6)の作用を抑えます。
関節リウマチの関節の痛みや腫れを抑えたり、身体機能の改善に効果があります。
日本で創られた初めての抗体医薬品です。 |
レミケード
製造販売:田辺三菱製薬株式会社 |
インフリキシマブ |
リウマチの炎症を引き起こす物質のひとつ、TNFαの作用を抑え、痛みや腫れを抑えたり、関節の破壊を抑えます。 |
| 皮下注射 |
エンブレル
製造販売:ワイス株式会社
販売:武田薬品工業株式会社 |
エタネルセプト |
リウマチの炎症を引き起こす物質のひとつ、TNFαの作用を抑え、痛みや関節の破壊を抑えます。
一定の条件を満たした患者様は、ご家族や患者様ご自身が注射して投与する、自己注射が可能です。 |
ヒュミラ
製造販売(輸入):アボット ジャパン株式会社
販売:エーザイ株式会社 |
アダリムマブ |
リウマチの炎症を引き起こす物質、TNFαの作用を抑え、痛みや関節の破壊を抑えます。
一定の条件を満たした患者様は、ご家族や患者様ご自身が注射して投与する、自己注射が可能です。 |
各社添付文書※より作成
※医薬品医療機器総合機構ホームページ「医療用医薬品添付文書情報」にて2009年6月に掲載のあった添付文書
■抗リウマチ薬(DMARDs)
| 剤形 |
商品名 |
一般名 |
作用機序 |
| 錠剤 |
アザルフィジンEN
発売:参天製薬株式会社
製造販売:ファイザー株式会社 |
サラゾスルファピリジン |
異常な免疫反応を調節することで、関節リウマチの進行を抑え、症状を改善します。 |
オークル
製造販売:日本新薬株式会社
モーバー
製造販売:田辺三菱製薬株式会社 |
アクタリット |
カルフェニール
製造販売:中外製薬株式会社 |
ロベンザリット |
| 筋肉内注射 |
シオゾール
製造販売:塩野義製薬株式会社 |
金チオリンゴ酸
ナトリウム |
| カプセル剤 |
メタルカプターゼ
発売:大正富山医薬品株式会社
製造販売:大正製薬株式会社 |
ペニシラミン |
| 錠剤 |
リドーラ
製造販売:グラクソ・スミスクライン株式会社 |
オーラノフィン |
リマチル
製造販売:参天製薬株式会社 |
ブシラミン |
| 錠剤 |
アラバ
製造販売(輸入):サノフィ・アベンティス株式会社 |
レフルノミド |
免疫反応を抑えることで、関節リウマチの進行を抑え、症状を改善します。 |
ブレディニン
製造販売:旭化成ファーマ株式会社 |
ミゾリビン |
| カプセル剤 |
プログラフ
製造販売:アステラス製薬株式会社 |
タクロリムス |
リウマトレックス
製造販売:ワイス株式会社
販売:武田薬品工業株式会社 |
メトトレキサート |
・関節リウマチの健康保険適応がある薬剤を記載。
・各社添付文書※より作成
※医薬品医療機器総合機構ホームページ「医療用医薬品添付文書情報」にて2009年7月に掲載のあった添付文書
よくある質問
- 生物学的製剤の投与方法である「皮下注射」と「点滴静注」って、何が違うの?
- 注入する薬の量、注入部位、注入方法が違います。
皮膚は、体内に向かって、表皮(ひょうひ)、真皮(しんぴ)の順で構成され、その下に皮下組織(ひかそしき)があります。皮下注射は、注射によって皮下組織に薬を注入する方法です。点滴静注は、静脈という血管に針を刺し、点滴によってゆっくりと薬を注入していく方法で、薬の量が皮下注射よりも多くなっています。