どこが違う!?発芽玄米の正体

発芽玄米とは、どんなものなのだろうか。なぜ人気なのだろうか?現在市販されているお米の種類をひもときながら、発芽玄米の正体を探ります。

あなたは今、何を食べている?

あなたの今日の食事を思い出してみてほしい。ご飯にみそ汁…。では、そのときに使われていたお米は?コシヒカリとかササニシキといった米の種類や産地は意識しても、お米は白いもの、ご飯は白いものと思いこんで食べているのではないだろうか。だが、白米が主流になったのは、ほんのひと昔、江戸時代の中期以降といわれる。それまでは玄米が当たり前だったのだ。また、現代でも、健康のために玄米や胚芽米を食べている人はしっかり存在する。そして今、新しいお米として『発芽玄米』が台頭してきている。この機会に、なにげなく食べているお米を見直し、意識的にご飯を選び直してみよう!

そもそもお米とは〜米のでき方と種類

秋の風物詩、黄金色に輝く稲穂がお米であることは誰でも知っているはず。しかし、稲穂から取り出したものがすぐ「米」になるわけではない。稲穂から外したものは、籾(もみ)と呼ばれ、これを乾燥させ、硬い籾殻を取り除いたものがお米=玄米だ。これをさらに精米し、糠(ぬか)層を取り除いていくにしたがって、玄米→三分づき米→五分づき米→七分づき米→胚芽米→白米となっていく。

米のでき方と種類

つまり、玄米から糠(ぬか)層と胚芽のすべてを取り去ったものが、現在の主食の主流・白米なのだ。もちろん栄養分的にも、この違いは大きい。

栄養価的には圧倒的に玄米のほうが白米より優れている。では、なぜ玄米は、栄養価が高いにもかかわらず、主食の座を白米に取って代わられてしまったのだろう!?

わずかな発芽がおいしさと栄養価を大きくアップさせる!?

玄米の栄養価が、白米よりも優れていることは古くから知られていた。さらに驚くことに、今、話題を集めている発芽玄米にしても、少なくとも昭和30年代には、発芽した玄米は玄米以上に栄養面で注目すべきものがあるとして、一部の人々の間では実際に主食として重用されていたのだ。

ところが、玄米はもとより、発芽玄米も主食の主流には至らなかった。その原因はさまざまあるだろうが、大きな要因は、炊きにくさ、硬さにあったと考えられる。玄米は一般的に、ひと晩水につけておき、圧力鍋で炊くか、普通の炊飯器で炊くなら2度炊きする。この手間に加えて、炊きあがった玄米ご飯は歯ごたえがあり、噛めば噛むほど味わいが深まるものの、たくさん噛まなければならないことがネックとなって敬遠されていったのではないだろうか。

昭和30年代に提唱された発芽玄米にしても、「炊いて食べる」という発想には至らず、「生食」していたというのだから、普及が難しかったのも納得できる。また、技術的な問題もある。発芽玄米は、わずかな発芽状態を見極めて食べる必要があるため、このタイミングを見はからって食卓にのせることはかなり難しかった。

こうして世に埋もれてしまっていた『発芽玄米』が、あらためて脚光を浴びたのが1994年。農林水産省によって発芽玄米の優れた栄養価が報告されたためだ。また、技術の発達で、わずかに発芽した状態のままキープすることができるようになったことも、現代の発芽玄米の人気に拍車をかけることになったのだろう。

さて、発芽玄米とは、一体どんなものなのだろう。発芽玄米は、わずかに0.5〜1mmくらい発芽した玄米のこと。こんなわずかな発芽で、何がどう変わるのだと思うかもしれない。しかし、これが大きな変化を遂げるのだ。まず何より、玄米の大きな難点のひとつだった硬さが減り、軟らかくなる。このため、白米と同じように炊飯器で炊くことができ、食べるときも白米に近い軟らかさで食べることができる。そして、香ばしく食欲をそそる香りに炊きあがる。さらに栄養面での変化も劇的だ。

白米と比較した栄養成分(100g当たり) 米のでき方と種類
資料提供:株式会社ファンケル

発芽によって高まった栄養価を、消化吸収しやすいカタチで内に秘めているのが発芽玄米なのだ。ちなみに、発芽玄米で高まったそれぞれの成分には、どんな効果が期待できるのだろうか。群を抜いて増加するのはガンマ−アミノ酪酸、通称GABA(ギャバ)だ。そして、その他の成分についてもさまざまな効果がある。

発芽玄米に期待される効果(GABAを除く)

成分 期待される効果
イノシトール 脂肪肝・肝硬変を予防する
フェルラ酸 活性酸素を除去する
トコトリエノール 活性酸素を除去する/コレステロールの増加を抑える
カルシウム 骨粗しょう症を予防する
マグネシウム 心臓病を予防する
ガンマ・オリザノール 自律神経失調症・更年期障害の緩和
食物繊維 便秘・大腸がん・高コレステロール血症の予防

更新日:2003年9月29日

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