男性ホルモン&女性ホルモン 素朴な疑問

女性にあるホルモンが女性ホルモン、男性にあるのが男性ホルモンと思い込んでいませんか?実は女性も男性も体内で両方のホルモンを作っているのです。そもそもホルモンって何?知っているようで知らなかったホルモンの話をご紹介します。

そもそもホルモンとは?

「ホルモン」と聞いてあなたは何を想像するだろうか?男性の逞しさや女性の色っぽさ、はたまた焼肉の臓物系?イメージ先行で具体的にどんなものだか今ひとつわかりにくいホルモン、そもそもはギリシア語で「呼び覚ますもの」「興奮させるもの」「刺激するもの」といった意味の言葉。定義は以下の通りだ。

  • ●ホルモンは体内にある細胞でしか作られない化学物質で、その数は70種類以上存在するとも言われる
  • ●脳の視床下部、甲状腺、卵巣、睾丸などの内分泌腺で生産、貯蔵され、刺激に応じて血管を通って分泌される
  • ●それぞれのホルモンには各「標的細胞・器官」があり、そのはたらきをコントロールする
  • ●ホルモンは代謝の調節を行う

ホルモンは無色透明だが、取り出して純化すればただの白い粉である。成分は大きく分けて2種類あり、ひとつがアミノ酸を原料としているもの、もうひとつがコレステロールを原料とした非たんぱく質のもの。
アミノ酸を原料とするホルモンには甲状腺ホルモンやアドレナリンなどがあり、非たんぱくホルモンは睾丸・卵巣・副腎皮質から分泌されているいわゆる性ホルモンである。

体内に分布する主な内分泌腺とホルモン 体内に分布する主な内分泌腺とホルモン

男性ホルモン&女性ホルモンのはたらき

男性ホルモンは男性を男性特有の体つきや思考回路に発育させるホルモンのこと。テストステロン、アンドロステネジオン、デヒドロエピアンドロステロンの3種類の総称として「アンドロゲン」と呼ばれる。健康な男子の場合、1日におよそ7mg程度の分泌があるという。
一方女性ホルモンは、女性特有の体つきや体のリズムを司るもの。エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類がある。エストロゲンは排卵の準備をするホルモンで生理の終わりごろから排卵前にかけて分泌が高まる。プロゲステロンは排卵後に分泌され、排卵を抑制するはたらきがある。女性の体内で分泌される一生分の女性ホルモンの量はおよそスプーン1杯程度だとか。これほど微量でこれだけの威力を発揮する化学物質はほかにはちょっと見当たらないかも。

女性にも男性ホルモンはあるし、男性にも女性ホルモンはある

ホルモンマップ

ところで名称のイメージから、男性にあるのが男性ホルモンで女性にあるのが女性ホルモンだと思い込んではいないだろうか?実は男性の体内でも女性ホルモンが作られるし、女性の体内でも男性ホルモンが作られるのだ。でも、ちょっと待った!女性には精巣がないし、男性には卵巣がない…。一体どこで、どうやって!?
男性ホルモンは人体の生殖器官と副腎で作られる。女性の生殖器官は卵巣にあたり、男性ホルモンはここで作られているのだ。しかも驚くなかれ!女性の体内の男性ホルモンは、女性ホルモンの量に比べて10倍以上も多い。
では男性の場合、女性ホルモンはどこで作られているのだろうか。実は性ホルモンは変化するもの。コレステロールから弱男性ホルモンと呼ばれるものが作られ、男性ホルモンから女性ホルモンが作られる。男性ホルモンも女性ホルモンも構造はよく似ており、酵素の微妙なはたらきによって全く違うはたらきをする2つのホルモンが誕生するのだ。男性の体内の女性ホルモン量は、女性に比べておよそ半分程度。

ホルモンコラム:どこが違うの?「ホルモン」と「フェロモン」?

「ホルモン」と「フェロモン」。どちらもなんとなくセクシーなイメージがあり、名前も似ていることから漠然と似たようなものだと思っている人も多いだろう。しかし、両者のはたらきは全く違う。ホルモンは生物の体内で作られ、その体内でしか作用しない。対してフェロモンは体外に放出されて同種のほかの固体に作用するもの。人間のフェロモンについては現在解明中だが鼻の中にフェロモンを感知する「鋤鼻(じょび)器官」があるとされ、男女間の相性にも影響があるのでは!?とも言われている。

更新日:2002年8月26日

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