ダイオキシン発生のメカニズム

ダイオキシンの正式名称はドイツ語で、「ポリクロロジベンゾ-パラ-ジオキシン」といいます。基本的な分子構造をみると、史上最強と言われる毒は、「塩素、炭素、水素、酸素」といった、私たちの身近にある物に含まれる元素からできてしまうのです。

身近なものからできてしまうダイオキシン

ダイオキシンの正式名称はドイツ語で、ポリクロロジベンゾ-パラ-ジオキシンといいます。難しげに見えますが、この名前こそがダイオキシンの正体なのです。

ポリクロロジベンゾ-パラ-ジオキシン
ダイオキシンという通称は、上の「dioxin」を英語読みしたもの

ダイオキシンの基本的な分子構造 2,8-二塩化ダイオキシン 2,3,7,8-四塩化ダイオキシン

図1はダイオキシンの基本的な分子構造です。名前通り炭素と水素でできた2つのベンゼン環が2つの酸素で結び付けられています。
さらに、水素が塩素と置き換わったものもダイオキシンの仲間です。これらは、水素と塩素が置き換わる位置と数によって、それぞれ2,8-二塩化ダイオキシン(図2)、2,3,7,8-四塩化ダイオキシン(図3)などと名づけられています。
なかでも、2,3,7,8-四塩化ダイオキシンの毒性は史上最高と形容されるぐらいに強力です。

つまり、史上最強と言われる毒は、「塩素、炭素、水素、酸素」といった、私たちの身近にある物に含まれる元素からできてしまうのです。
ただし、この構造を持つ物質すべてが毒性をもつわけではないし、毒性の強さにも差があります。例えば図1のダイオキシンや、2,8-二塩化ダイオキシンにはほとんど毒性がないとされています。
ダイオキシンと似た構造を持ち、同じように毒性の強い物質があります。ポリ塩化ジベンゾフランとコプラナーPCBという物質です。学問的にこの3つをまとめて「ダイオキシン類」と呼んでいます。

ダイオキシン類はどれも、私たちの身の回りにある塩素を含んだ化学工業製品(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニデリンを含む製品)を燃やすことによって発生します。

ゴミ焼却場から離れていれば安心?

「ダイオキシン類がゴミ焼却場から出るのなら近くに住まなければいい」と考える人もいるかもしれません。しかし、問題はそれほど単純ではありません。
大都市に住む人のダイオキシン類の摂取内訳は、大気からが1.5%、水からが0.01%、土壌からが0.36%と報告されています。後の98%は食物からなのです。 しかも、そのうち60%が魚からだといいます。
次のイラストを見ればわかる通り、ダイオキシンはめぐりめぐって、確実に私たちの口に入っているのです。

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