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線維筋痛症患者は「血糖値スパイク」に注意

線維筋痛症は、全身にわたる痛みに加えて多様な病態が複雑に絡み合うので重症化しやすく、治療に難渋すると言われています。永田勝太郎医師は、多くの線維筋痛症患者さんにおいて低血圧や低血糖になりやすいことを指摘しています。低血糖に関しては、食後に血糖値が乱高下する「血糖値スパイク」に注意すべきと警鐘を鳴らしました。

永田勝太郎医師が低血糖に陥らない食生活の改善策を解説

歌手レディ・ガガさんが活動休止を宣言した理由で注目されている線維筋痛症は、全身にわたる痛みに加えて多様な病態が複雑に絡み合うので重症化しやすく、治療に難渋すると言われています。最近、千代田国際クリニック(東京都)院長の永田勝太郎医師は、同クリニックに通院する線維筋痛症患者さん数百例について調べた結果から、多くの患者さんにおいて低血圧や低血糖になりやすいことを指摘しています。低血糖に関しては、食後に血糖値が乱高下する「血糖値スパイク」に注意すべきと警鐘を鳴らしました(2018年2月3日開催の千代田国際クリニック・「痛み」患者さんのための音楽・食事療法の勉強会より)。

写真:線維筋痛症患者さんの勉強会で、低血圧と低血糖への注意を促す永田勝太郎医師
写真:線維筋痛症患者さんの勉強会で、低血圧と低血糖への注意を促す永田勝太郎医師

線維筋痛症患者さんは低血圧や起立性低血圧になりやすい

線維筋痛症は広範囲にわたる慢性疼痛だけではなく、不眠やいらいら、慢性疲労などさまざまな合併症を伴うケースが多いのですが、治療法は確立していません。そこで、患者さんのQOLを良好に保つ鍵を探るために、永田医師は千代田国際クリニックの線維筋痛症患者さん約400人を対象に自律神経機能検査のヘッドアップティルト試験を行い、寝た状態(臥位:がい)と立った状態(立位)においてそれぞれ血圧を測定しました。

その結果、低血圧と起立性低血圧の患者さんの割合が約87%を占めていることがわかりました。また、起立性低血圧と判定された患者さんの多くは、立った状態における血圧低下度が顕著なことが明らかになりました。

心臓のポンプ機能の低下要因となる低血糖に着目

千代田国際クリニックで線維筋痛症患者さんにヘッドアップティルト試験を実施した結果から、線維筋痛症の患者さんは血圧が低下しやすいという知見が得られました。永田医師は、要因については心臓の収縮力が弱いこと(ポンプ機能の低下)、末梢の血行動態が不良なことを指摘しています。
心臓のポンプ機能の低下に関しては、心拍出量は健康な人では毎分3.2リットル程度といわれています。それに対し、クリニックの線維筋痛症患者さんにおける検討では2.5リットル以下が多いとのことです。永田医師によると、線維筋痛症患者さんで心臓のポンプ機能低下を来たす理由としては、自律神経系を持続的に刺激しているために心筋が疲弊することと、心臓へのエネルギー源として血糖から合成されるアデノシン3リン酸(ATP)が低血糖状態により供給不足することが考えられるとのことです。

膵臓の過敏反応によるインスリンの過剰分泌に注意

さらに、クリニックの患者さんを対象に「FreeStyle リブレ Pro」を用いて24時間14日間にわたり血糖値を持続的に測定した結果からは、線維筋痛症患者さんでは糖尿病患者さんに比べて血糖値が乱高下する「血糖値スパイク」が多く見られました。実際、食後に血糖値が急上昇し、その後は急降下して低血糖状態になる線維筋痛症患者さんが多く存在しました。また、夜間に低血糖を来たす患者さんも少なくなかったとのことです。
夜間の低血糖に関しては、血糖値を上昇させるために交感神経系が優位になりますので、不眠や夜間のパニックを起こしてしまうことに注意が必要です。

永田医師は「私のクリニックでは、線維筋痛症患者さんで血糖値の異常がよく見られました。血糖値スパイクに陥るような食行動習慣を続けていると、膵臓が過敏に反応するようになることでインスリンが過剰に分泌されるようになりますので、結果的に低血糖になってしまいます。血糖コントロールに注意して低血糖に陥らないためには、膵臓を過敏に反応させず、いたわってあげることが重要になります。自身のこれまでの食行動を見直したうえで食生活の習慣を改善することによりQOLを向上させられる可能性があります」と重要視しています。

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