国際的に見ても、日本はトップクラスの平均寿命で、長寿大国といえます。しかし、年齢を重ねれば重ねるほど、病気にかかりやすくなります。その病気の原因の多くは食生活や睡眠、運動といった生活習慣が関わっていて、それを予防することが健康寿命を延ばすことにつながります。
国際的に見ても、日本はトップクラスの平均寿命で、長寿大国といえます。しかし、年齢を重ねれば重ねるほど、病気にかかりやすくなります。その病気の原因の多くは食生活や睡眠、運動といった生活習慣が関わっていて、それを予防することが健康寿命を延ばすことにつながります。
年齢を問わず、よりよい食生活を送ることは生活習慣病の予防には欠かせません。肥満は生活習慣病の原因となります。ただ、高齢者層では肥満のリスクもある一方で、低栄養からの生活習慣病が発生することがあります。つまり、高齢者では、肥満の予防に加え、低栄養状態にならないための対策も必要になります。
食べ物で注意すべき点は総カロリー量だけではありません。その食事に含まれている栄養素も重要です。高齢者の場合、長年の食習慣が身についていて、その改善が必要な場合もあります。たとえば、ご飯ばかりを食べてしまう人。ご飯を食べるのは良いとしても、そればかりでは、肉や魚、乳製品などによるタンパク質などが不足しがちです。
また、年齢が高くなると、感覚機能が鈍くなることが知られていて、これは味覚においても同様で、同じ塩分でもこれまでと同じ塩辛さを感じられなくなったり、物足りなくなったりしてしまいます。
このために、無意識により多くの塩分や糖分を摂取してしまい、それが生活習慣病につながっていくことになります。高齢になれば、意識的に塩分や糖分を控えるなどの対策を行い、栄養バランスには、それまで以上に気をつけなければならないでしょう。
動脈硬化とは、動脈が硬くなり弾力性がなくなってしまうことをいいます。動脈硬化により、血管壁が硬くなり、血流を悪化させ、血流が血栓により遮られると、脳梗塞や心筋梗塞といった命に関わる病気になってしまうため注意が必要になります。
それを防ぐため、悪化させないためには、食べ過ぎないことはもちろん、コレステロールや脂肪を摂り過ぎないようにすること、アルコールを摂り過ぎないようにすること、そして、意識して水分を摂ること、血清コレステロールを下げる効果があるとされる大豆製品を食べると良いでしょう。
生活習慣病は、運動不足でもかかりやすくなります。人間の体は使う器官は強くなり、使わない器官は弱くなる傾向があります。運動しなくなると、心肺機能が低下してしまいます。
さらに、運動しないと、筋力に加えて、骨も弱ってしまうのです。これには食生活も密接に関わっていますが、高齢者の骨折は寝たきりになってしまう可能性があることを知っておかねばなりません。
老いることは宿命ですが、生活習慣病などにかからず、いつまでも元気に暮らしたいというのは全ての人の願いです。そのためには、常日頃からどのようなことに気をつけるべきかなど、知ろうとする姿勢が必要になるでしょう。