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過去の病気ではない!空気感染で広がる「肺結核」

結核患者は2007年時点で国内に2万5千人以上にのぼり、現在も油断できない感染症です。全結核の約9割といわれる「肺結核」の予防と対策について説明します。

結核は過去の病気ではない!

人気若手女性お笑いタレントの発病で話題になった「肺結核」。「結核なんて、昔の病気ではないの?」と驚かれた方も多いのではないでしょうか。確かに、結核は、産業革命当時のヨーロッパで死因の3割以上を占めるほど大流行し、日本でも戦前には「不治の病」として恐れられ、正岡子規、石川啄木、樋口一葉などの多くの著名人も、結核を原因として亡くなっています。

ですが、1940年代以降に抗結核薬の開発が次々に行われ、結核医療が飛躍的に向上したため、結核の流行は徐々に衰退しました。ところが、80年代に入って、HIV感染者など免疫の落ちている人の間での結核発病、薬剤耐性を持つ結核菌の発生などが起こり、再び結核患者の増加が問題になってきたのです。

こうした状況の中、WHOでは1993年に「結核非常事態宣言」を発表。結核が過去の病気ではないことを各国に知らしめました。日本でも1999年に厚生省が「結核緊急事態宣言」を発表し、予防と感染拡大防止の対策を推進してきました。厚生労働省「結核登録者情報調査年報集計結果」(概況)によると、日本には2007年時点で2万5千人以上の結核患者が存在しており、現在も油断できない感染症であることを物語っています。

新登録結核患者数、罹患率

肺結核の症状と予防方法

結核は、通常は肺から始まり「肺結核」として発病します。リンパや血液を通してほかの臓器にも広がる「肺外結核」を発病することもありますが、全結核の約9割が「肺結核」です。症状には、次のようなものがあるので注意しましょう。

風邪と似ているからといって見過ごさないで!肺結核の症状

  • 咳が2週間以上続く
  • 黄色、緑色の痰が出る
  • 37度台の微熱が2週間以上続き、寝汗が出る
  • 疲れやすく、食欲が低下する
  • 息切れや胸の痛みがある
  • 血の混じった痰が出る

多くの場合、結核菌に感染してもすぐには発病しないため、感染に気付かずに数十年も過ごしてしまう人も多いようです。しかし、菌は体内で生き続け、疲労や病気、加齢などで体の抵抗力が低下したときに増殖して、発病してしまいます。

結核菌は、「空気感染」によって広がります。つまり、空気中に浮遊した結核菌を吸いこむだけで感染してしまいます。したがって、周りに発病者が出た場合には、ツベルクリン反応検査、胸部レントゲン検査、細菌検査によって、感染の有無を確かめることが大事です。ツベルクリン反応検査は通常直径10mm以上の反応で陽性とされますが、検査を行った場所に直径60mm以上の大きな反応が出たり、反応部位に水疱ができたりした場合には後ほど発病する可能性が高いようです。その場合、抗結核薬の投薬を行うことによって、発病を予防することができます。また、現在は乳児期にBCG予防接種を受けて、結核の免疫をつけることができます。しかし、一生涯免疫が続くわけではないため、効果の過信は禁物です。

肺結核の症状が疑われたら、マスクをして早めに結核科、呼吸器内科、内科を受診しましょう。地域の保健センターに問い合わせると、結核診療が可能な施設を紹介してもらえます。また、病院内では集団感染する疑いもあるため、放置していてはいけません。病院に着いたらまず、受付で自分が肺結核かもしれないということを申し出ましょう

しっかり治療して再発を防ぐ

新登録結核患者数、罹患率

もし、肺結核の感染が疑われる場合には、まず胸部レントゲン検査を行い、さらに、痰を採取して結核菌の有無を調べます。肺結核と診断された場合には、抗結核薬を服用して治療を行います。特に最初の2ヵ月間は、数種類の強力な薬をしっかり服用して殺菌する必要があります。医師の指示通りに治療を行えば、通常は、6〜12ヵ月間で完了します。感染症法により、治療費の公費助成が受けられるため、地域の保健センターに問い合わせましょう。

症状が軽い場合には医師の判断のもと、通院治療が可能です。しかし、痰に多量の結核菌が発見され、症状が重い場合には、他人への感染を広げないためにも入院し、伝染の危険性が低くなるまで隔離して投薬治療と検査を行います。

肺結核は、きちんと治療を行えば短期間で退院でき、通院で服薬治療を続けながら通常の日常生活を送ることができる疾患です。しかし、自己判断で治療を中断すると再発する可能性もあります。医師の指示に従い、じっくり確実に治療を続けていくことが肝心です。

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