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可愛がるだけじゃダメ!?ペットからうつる病気

今や空前のペットブーム。私たち人間に癒しを与えてくれるペットは、もはや欠かせない存在だ。ペットのための服、同伴で食事ができるレストランなども増えている。その一方でひそかに広がっているのが、ペットからうつる感染症!厚生労働省の調べによれば、動物(ただしペット以外の動物なども含む)から伝染した感染症患者の数は、1999年当時、約4,600人だった。それが2年後の2001年には、約6,400人に激増している。

ペットからの感染症 広がっているのはなぜ?
いったいなぜ、ペットからの感染症は広がりつつあるのだろう?第一の理由は、人間とペットの距離が急激に縮まっていることだ。第二の理由は、海外からの輸入動物が多くなっていること。ヘビやカメ、サルなどが続々と国内に持ち込まれるようになったのだ。だが、海外の動物たちは、私たちにとって未知の菌を保有している可能性も高い。ペットはあくまで動物。したがって、伝染性の菌を保有している可能性はゼロではないのだ。

イヌ

【狂犬病】
発症すると、ほぼ100%死亡する恐ろしい病気。日本では、昭和32年まで流行していた。感染したイヌに咬まれると、唾液中のウイルスが傷口から侵入。その後、神経を冒し、脳へと移動する。うつ症状や興奮、麻痺などがあらわれ、最後は死に至る。日本では撲滅されたからといって、安心はできない。輸入動物が感染している可能性もあるからだ。万が一咬まれた場合は消毒薬や石鹸で洗浄すると、ウィルスが死滅しやすい。
予防法
ペットのワクチン接種は必ずおこなおう。特に輸入された動物の場合は不可欠。

【エキノコックス症】
千島列島から流氷に乗って移動してきたキタキツネが感染源の病気。北海道の地方病として扱われていたが、転勤や引越しで、全国的な広がりが懸念されるようになった。エキノコックスは寄生虫の仲間で、イヌはエキノコックスが感染しているネズミを食べたときに感染する。エキノコックスに感染したキツネやイヌの糞便から排出された虫の卵が、人間の口にはいると感染してしまう。感染すれば、幼虫が肝臓に入り込み肝臓を侵食して増殖。腹痛や黄疸症状があらわれ、肝不全を起こす。キタキツネからイヌ(特に野犬)への感染、そしてイヌからヒトへの感染もおそれられている。
予防法
イヌがネズミを食べたりしないように注意する。北海道でキタキツネや野犬と接触しないようにすること。沢の生水なども飲まない。

【パスツレラ症】
ネコ以外にも、イヌやウサギから伝染する病気。ネコではなんとほぼ100%、イヌは約70%がこの菌を保有している。感染経路はふたつ。咬まれたり、ひっかかれたりする場合と、空気中の菌を吸って伝染する場合とがある。傷ができた場合は、傷口がひどく痛み、赤く腫れたりする。気管支炎などの持病がある人は、菌を吸い込むことで、慢性の呼吸器感染症となることも。特にお年寄りや、糖尿病患者など抵抗力の弱い人は、感染しやすいので注意が必要だ。
予防法
病気療養中の人は、ペットと過度なスキンシップを避け、咬んだりひっかいたりしないようにしつける。また、部屋の空気を清潔に保つこと。

ネコ

【Q熱】
口移しをするなど過剰な接触をしない。 「体がだるい」「ヤル気が起きない」――まるでうつ病のような症状だが、これがこの病気の特徴。長期にわたる疲労感、不定愁訴、発熱などが見られる。近年では、「慢性疲労症候群」との関わりも指摘されるようになったが、原因は、ネコとの過剰な接触。口移しで食べ物を与えたり、キスしたりすると感染する可能性がある。
予防法
口移しをするなど過剰な接触をしない。触れたら必ず手を洗う。

【ネコひっかき病】
ネコにひっかかれたり、咬まれたりすると感染する。また、ノミからうつされることも。症状はリンパ節のはれ、発熱、ズキズキとした痛み。保菌しているネコにはほとんど症状がないので、注意が必要だ。感染しやすいのは子ども。発症者の半数が15歳以下となっている。また、発生しやすいのは7〜12月頃といわれる。
予防法
ネコに触れたら必ず手洗い、消毒をおこなう。ノミの駆除もしておくとよい。

プレーリードッグ・ハムスター

【野兎病(やとびょう)】
本来は野ウサギや野ネズミなど野生のげっ歯類の病気。生物テロに利用される可能性があるとして、世界中が警戒している菌である。感染した動物に触れたり、汚染した糞便が塵となったものを吸いこんだり、菌を持ったダニに触れたりするとうつる。症状は突然あらわれる。高熱、頭痛、全身の痛み、鼻水、咳、胸痛などだ。放っておくと肺炎や敗血症、髄膜炎を起こすことも!戦後は毎年のように多数の発症者があらわれたが、その後ほとんど感染する人はいなくなった。ところが最近、米国のプレーリードッグの間で流行が起こった。日本にも多く輸入されている動物だけに、油断できない病気だ。
予防法
ペットのダニは、素手で潰さない。ペットが死んだら体に触れない。

小鳥

【オウム病】
オウムやセキセイインコなどから感染する。菌は糞便に排泄され、それが乾燥して空中に舞うと、人間が吸いこんで感染してしまうことが多い。発症すると発熱、咳、肺炎、筋肉痛などインフルエンザに似た症状が起こる。もしも似たような兆候が見られ、なおかつ飼っている鳥が、羽毛を逆立てていたり、下痢していたら、オウム病の可能性は大。インフルエンザ治療薬は効かないので、必ず医師にそのことを告げよう。
予防法
口移しでエサをやらない。また、トリに触ったら必ず手を洗う。鳥カゴはいつも清潔にするように心がけよう。

カメ・ヘビ・ワニ

【サルモネラ症】
病原性大腸菌症、腸炎ビブリオと並ぶ、3大食中毒。ハ虫類のほか、ウシ、ブタ、ニワトリ、イヌ、ネコもサルモネラ菌を持っている。特に小さなミドリガメは保菌していても、外見上は何も変化が見られないので、要注意だ!感染すると 8〜48時間で発症。腹痛、下痢、発熱、血便が起こる。免疫力のない病人やお年寄り、子どもの場合は死亡することも。
予防法
ペットを触ったあとは、よく手を洗う。また、家族に幼児がいる場合は、カメなどのハ虫類を飼わないほうがよいかも。

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