「女性なら誰でも一度は経験する」とまで言われる病気、膀胱炎。菌が膀胱に入り、炎症化したために起こる。深刻な病気が隠れている場合もあるので注意が必要だ。
「女性なら誰でも一度は経験する」とまで言われる病気がある。膀胱炎だ。もちろん、男性がかかることもあるが、女性のほうが格段に発症しやすい。
膀胱炎は、大腸菌をはじめとする細菌が膀胱の中で増え、炎症を起こしている状態を指す。女性がかかりやすい原因は、体の構造にある。第一に、尿の出口と肛門が近い。さらに、男性の尿道が14~18cmと長いのに対し、女性の場合はたった3~5cm。菌が膀胱に侵入しやすく、簡単に炎症化してしまうのだ。
さて、膀胱炎はポピュラーとはいえ、なかなか厄介な病気。悪化したあげく、不快感と痛みにトイレで泣いたことのある女性は少なくないだろう。そうならないためには、少しでも早い段階で対処することが大切。そこで、症状の進行の様子を、以下の通りご紹介しておこう。
ごく軽い症状の場合は、できるだけ水分を摂るようにすれば治ることが多い。ただし、アルコール類など刺激物は禁物。それでも解消しなければ、すぐに泌尿器科を受診しよう。抗生物質を飲めば、通常3 日で治る。早めの対処が肝心だ!
膀胱炎は気をつければ防げる病気。以下のような点に注意し、日ごろからかからないようにしよう。
以下のようなときは、とくに膀胱炎を発症しやすい。普段にもまして予防に気を配ろう。
よくなったかと思えば再発したり、突然、症状がひどくなったり…。こんな状態を繰り返すようなら、間質性膀胱炎の可能性もある。アレルギーや免疫疾患、神経血管性トラブル、感染、機械的刺激、環境など、いくつかの要因が考えられており、治療も複雑で時間がかかるので要注意だ。
もうひとつ考えられるのが、糖尿病などの病気が隠れているケース。そのほか、膀胱がんや結石にかかっていることもありうる。また、慢性的なものでなくても、悪寒や高熱、腰痛が起こった場合は、炎症が腎臓に波及している可能性も高い。
万が一、これらに当てはまる場合は、素人判断せず、きちんと病院へ行くことが大切。恥ずかしいからと迷っていると、取り返しがつかなくなる。「膀胱炎になったら、とにかく我慢は禁物」と心しよう。
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