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若年性認知症〜働き盛りにしのび寄る「認知症」

「若年性認知症」その名の通り、若い年齢の人が発症する認知症のこと。ストレスが多く、生活が乱れがちな現代の日本では、若年性認知症になる人が増えているそう。もう、認知症は高齢者だけの病気ではなくなってきている。症状も様々で、早期発見が難しいこの病気。病気の前兆と症状を理解して、早めに予防と対策をしておきたい。

目次

  1. 認知症は高齢者の病気ではない
  2. 若年性認知症の原因とは
  3. 若年性認知症の治療と予防
認知症は高齢者だけの病気ではない
認知症は高齢者の病気――そんな誤解をしている人が多い。しかし、実は働き盛りの年代でも認知症になることがある。それが「若年性認知症」。18〜64歳で発症する認知症の総称だ。旧厚生省の研究によれば、患者数は推計27,000〜35,000人。現実にはその3倍以上におよぶとも言われている。

若年性認知症の原因とは
<認知症の主な原因>
老人性認知症 アルツハイマー病、脳血管障害など
若年性認知症 アルツハイマー病、脳血管障害、脳腫瘍後遺症、頭部外傷、薬物・アルコール依存症、クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、エイズ、ピック病など、背後にさまざまな病気が考えられる

ここでは代表的なアルツハイマー病や脳血管障害のほか、対応方法においてとくに注意を要するピック病について説明しよう。

■うつ病と間違いやすいアルツハイマー病
なぜ起こる? 脳に「老人班」と呼ばれるしみのようなものができて、引き起こされる。しみの正体は、「ベータ・たんぱく」という新種のたんぱく質からなる「アミロイド」という物質。これがどんどん溜まることで、脳細胞の機能が阻害されてしまうのだ。遺伝によるケースもあり、その場合、発症年齢は30〜50歳くらいと言われている。
こんな兆候に要注意! 初期は頭痛やめまい、不眠が見られる。さらに不安感、自発性の低下、抑うつ状態も。本人も気づかないことが多いうえに、うつ病と診断されやすいので厄介だ。ポイントになるのは「人格の平板化」。以前に比べて、頑固で、自分中心になり、他人への配慮がなくなった――と感じたら要注意!ひどい物忘れや、帰宅途中で迷子になるようなことがあれば、赤信号である。

■生活習慣病が引き起こす脳血管障害
なぜ起こる? 脳梗塞により、血管が詰まったり、血流の量が減るなどして、脳細胞のはたらきが低下するために起こる。男性に多く、50〜60歳で発病しやすい。
こんな兆候に要注意! 「物忘れが多い」「計算ができない」などのサインは見逃せない。「まだらボケ」と言い、あることは忘れても、ほかのことはしっかり覚えていたりする。抑うつ症状のほか、喜怒哀楽が激しくなるなどの変化も。脳梗塞による運動機能の低下、言語障害をともなうケースもある。高血圧や脳卒中の経験がある人は注意が必要だ。

■行動に異変があらわれるピック病
なぜ起こる? アーノルド・ピックが発見したのでこの名がある。脳細胞が萎縮し、近辺にピック小体という異常物質ができるために起こる。はじめはゆっくりと進行するので発見しにくい。平均発病年齢は54歳。早ければ20歳で発病することも!本人または家族にピック病や認知症の病歴があれば警戒が必要だ。
こんな兆候に要注意! 「仕事ぶりがずさんになった」「約束を破る」など、人格の変化がポイントになる。不潔になったり、衣服の乱れを気にしなくなることも。アルツハイマー病に似ているが、違うのは行動上の異変が目立つ、不安感情がさほど見られないなどの点。このほか、「話しかけられた言葉を何でも繰り返す」「言葉を一切話せなくなる」などの言語障害も危険信号。

若年性認知症の治療と予防
■治療法はさまざま

一口に「若年性認知症」と言っても、治療や対応法はまちまち。例えば「脳血管障害」なら、外科手術、薬物・運動療法によって症状はほとんど改善する。またアルツハイマー病でも、早期発見し、リハビリに努めれば回復の可能性もある。しかし、ピック病の場合は、残念ながら今のところ有効な治療手段はない。錯乱して暴れるなど、介護は危険をともなうので、在宅でのケアは難しい。感染症にかかりやすく、数年で死に至るケースもある。


■若年性認知症は生活改善が予防のカギ

きちんとした食事や睡眠、適度な運動を心がけるなど生活習慣を見直せば、発病の確率は減らせるはずだ。また、趣味や職場以外の社交場を持つなど、毎日を生き生きと暮らす工夫も大切。
毎日を生き生きと暮らす工夫を!
<毎日を生き生きと暮らす工夫を!>

<認知症の予防に役立つといわれる食品>
認知症の予防に役立つといわれる食品


■もしも家族がかかってしまったら

もしも、家計を支える働き盛りの家族が認知症になってしまったら…。やはり経済的な問題や心理的ストレスはとても大きいものだろう。高齢者と違い、若いだけに体力もあるので、介護する側もエネルギーを消耗してしまう。

現在のところ、専門施設や情報の不足も深刻だ。とはいえ少しずつではあるが、助け合いの輪は生まれつつある。自分たちだけで抱え込まず、いざというときはSOSを。また、介護する側も息抜きを忘れずに。

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