疾患・特集

金属アレルギーを治療&予防しよう

不幸にも金属アレルギーを起してしまった場合はすぐに原因となったアクセサリーの使用をやめること。気になる人は皮膚科でパッチテストを受けようなど、金属アレルギーの治療法と予防法を紹介する。

金属アレルギーを起こして、かぶれてしまったら?

金属アレルギーを起こして、かぶれてしまったら?

不幸にも金属アレルギーを起こしてしまった場合には、まずはその金属の使用を中止すること。ただし、革なめしの過程で使用される6価クロムによる皮膚炎などは、見た目には金属が含まれていないため、すぐには金属アレルギーだと気がつかないこともある。金属でなくても、接触している部分が皮膚炎を起こしたときには、すぐに使用をやめて皮膚科を受診しよう。

皮膚科では、副腎皮質ホルモン外用剤(ステロイド外用剤)を処方されることが多く、薬を塗れば1~2週間で症状は治まる。しかし、一度金属アレルギーになるとほぼ一生治らないため、その後はずっと金属と接触するのを避けるか、使用条件を考えなければならない。

金属アレルギーを予防するために

実際に、自分が金属アレルギーだと気がつくのは、アクセサリーを使用していてなんらかの症状が出始めてからのことが多い。しかし、金属と接触している部分がかぶれたり、かゆみがあるなどの症状が出たら、初期段階で皮膚科を受診すれば、ひどくなることを避けられる。自分が金属アレルギーかどうか疑わしい場合には、まず病院へ行こう。

皮膚科でパッチテストを行う

パッチテストとは、ニッケル、コバルト、クロム、銀、金などの金属の検査薬をつけたシールを背中や腕に貼り、しばらく時間がたった後の反応を検査するもの。アレルギー反応がない場合には何も変化しないが、アレルギー反応を起こす金属の部分だけ赤くなり、陽性反応を示す。陽性反応が出たら、その金属は使わないほうがよい。

パッチテスト

汗をかくときには、外しておく

汗をかくときには、外しておく

金属による接触皮膚炎は、汗と接触した部分の金属がイオン化して起こりやすいため、運動をする前は外したり、夏場の使用は避けるなど、使用上の工夫をしよう

購入するアクセサリーに気配りを

商品によっては、「ニッケルフリー」「ノンニッケル」などの表示があったり、使用している金属が明記されているものがある。アクセサリーを購入する場合には、どんな金属が使用されているのか確認しよう。また、ファーストピアスには、金属アレルギーを起こしにくい純チタンが表面コートされている商品や金属ではないセラミック製や樹脂製などの商品が開発されているので、あけた穴が上皮化するまではこういった素材のアクセサリーを使おう。
アクセサリーは直接肌につけるものなので、常に清潔にしておくこと。とくに、ファーストピアスは、傷口に直接ピアスが触れるので、手入れや消毒を怠らないように