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気になる汗の話 よい汗と困る汗
たくさん汗をかく「多汗症」という病気もある

多汗症ってどんな病気?
画像:多汗症多汗症とは、読んで字のごとく「必要以上にたくさんの汗をかく病気」のこと。特に、緊張したときやびっくりしたときにかく精神性発汗エクリン腺からの分泌)による汗の異常である。中でも手のひらや足の裏に限定して大量に汗をかく場合には、「手掌足蹠多汗症(しゅしょうそくせきたかんしょう)」という。
精神性発汗の特徴は、手のひらや足の裏に大量に汗をかくこと。わきの下や顔面を伴うこともあるが、体からはあまり汗が出ない。

多汗症に気づくきっかけは、字を書こうと思ったら紙が濡れて破れてしまった、フォークダンスのとき、他の人と手をつなごうと思ったら自分の手がべたべたしていたなど。汗をかく量も「いつも手足が湿っている」程度の人から「滴り落ちるほどいつも濡れている」人までさまざま。
「ピアノを弾こうとしたら、鍵盤から指が滑ってしまう」とか、「好きな人と手をつなぐチャンスだったのに、手の汗が気になってダメになってしまった」「パソコンが汗で壊れてしまった」など、生活に支障を感じる場合も少なくないようだ。

もちろん、ある程度の汗はかいて当然。誰にでもあることなので必要以上に「私って多汗症?」などと思わないようにしよう。

多汗症の原因は?
以前は、人よりも緊張しやすいからとか、神経質だと汗をかくのだと考えられ、「気の持ちようで汗はかかない」と思われていた。しかし、実際多汗症の人は自宅でリラックスしていても手のひらから汗が出たり、朝目覚めたとたんに汗をかきはじめることもある。

多汗症の場合は、精神的に緊張したから汗がたくさん出るのではなく、緊張したときに発汗を促す「交感神経」が敏感すぎるために汗を多くかいてしまうようだ。そのため、朝目覚めたなど、ごく普通に交感神経が活動しはじめただけで、人一倍汗をかいてしまう。 多汗症は必ずしも精神的な要因による病気とは言えないのだ。

■多汗症の裏に病気が隠れていることもある
汗が大量に出る原因として、何らかの病気が関係している場合もある。

<<汗が必要以上に出る主な病気>>
更年期障害の症状のひとつ 更年期障害の症状のひとつに、かっと汗をかいたと思ったらすぐにひいてしまうことがある。これは、更年期になって卵巣機能が衰えてくると発汗を抑制するエストロゲンというホルモンの分泌が低下するため。
男と女の今どき「更年期障害」事情
甲状腺機能亢進症によるもの 甲状腺機能亢進症になると、甲状腺ホルモンが増加して基礎代謝が高まり、全身性の多汗が見られる。
褐色細胞腫によるもの 副腎腫瘍の一種である褐色細胞腫になると、アドレナリンというホルモンが大量に分泌され、この代謝を高めるために多汗になることもある。

多汗症を治療するには?
多汗症を治療したい場合、何科を受診すればよいのだろうか。
実際、多汗症の人は、手の皮膚からの汗だからと皮膚科へ行くケースが多いようだ。また、多汗を精神的なものと考えて、精神科心療内科へ行ったり、ワキガなどの治療も行っている美容外科へ行くことも。多汗症の治療法はいくつかあるので自分にいちばん合った方法をじっくり選ぼう。そのために複数の科を受診するのもよいだろう。とにかく自分で納得できる方法を見つけることが大切だ。

■多汗症の治療方法

●心身療法
多汗症は必ずしも精神的なものが要因ではないが、場合によっては心身療法によって症状が軽減することがある。
汗に対して恐怖感や強い不安感を持っているなら、この方法を試してみるとよいだろう。中には多汗が原因で、「人前に出られない」「人の視線が気になって仕方がない」などの心の病にかかってしまうケースもあるからだ。

心身療法では主にカウンセリングによって汗に対するマイナス意識を変えていったり、自律訓練法によって自律神経(交感神経や副交感神経)のはたらきを整えるなどの療法を行っている。
画像:心身療法イメージ

●薬物療法
多汗症の場合、汗に対する不安を取り除くために、精神安定剤(抗不安剤)を処方されることがある。ただし、この薬は直接汗をとめる作用があるわけではなく、緊張を緩和することが目的だ。また、東洋医学でも多汗症に対する治療があるようだ。ただし、体の体質に対しての治療なので、利用する際は東洋医学専門医か専門薬剤師と相談しよう。

直接、汗に作用する薬としては、汗をかくときに交感神経の末端から出ているアセチルコリンという化学物質を止める薬(抗コリン剤)がある。しかし、この神経遮断薬は、腺からの分泌を止めるための薬で、手のひらだけではなく全身に作用し、また口渇、便秘、胃腸障害などの副作用があると言われている。使用を考えるなら、必ず、医師と相談の上、慎重な判断を。

●制汗剤の使用
とにかく、一時的なものでもよいので、手のひら、足の裏の汗を止めたいというときは、制汗剤を使用するという手もある。現在、制汗剤は市販されている種類も多く、どのタイプを使用するかは自分の状況に合わせて選ぶとよいだろう。

また、アルミニウム塩などを用いた制汗剤は効果的だと言われている。ただし、これは物理的に汗が出てくるのを止めるだけのものであり、多汗症そのものを治療するものではない。また、アルミニウムは人体への有害性も指摘されているので、使用する場合には、注意事項をよく読み、用法をきちんと守るようにしよう。
画像:制汗剤イメージ

●手術による治療
多汗症の治療には手術もある。
発汗を作用している交感神経をブロックするというもの。手のひらの汗を止める場合、「胸腔鏡下交換神経切除術」と言われる胸腔鏡(スコープ)を使って胸部交感神経を遮断する手術を用いる。全身麻酔をし、わきの下の皮膚を2〜4ミリほど切って行われる。傷口も小さく、手術時間も短いため、患者への負担は少ない。
同様に、足の裏の汗を止めるには、腰椎の交感神経をブロックする手術がある。

ただし、どちらの手術も手のひらや足の裏の汗はストップされるものの、術後、手のひらや足の裏以外の部分から汗が出る代謝性発汗(反射性発汗)が起こることがある。 しかし、手術の前に代謝性発汗を予測することは難しく、かなり個人差があることなので、手術をする場合には、医師とよく相談し、心配なことは事前に確認しておくこと。

●ちょっとした工夫でも汗&ニオイは減らせる
「手術をする程でもないし、治療も大変そう…」という人には、一時的な対処法ではあるが、汗を減らす方法やニオイをとる入浴法がおすすめ。さっそく試してみよう!
「汗っかきの人のための知って得する情報」




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