疾患・特集

ブロッコリー以外のスプラウトは?もっとスプラウトに詳しくなる!

スプラウトが発見された歴史や、ブロッコリー以外のスプラウトについて紹介する。がん予防に効果が期待できるスルフォラファンだが、がん予防以外の効果も研究されつつある。

スプラウトの歴史

アメリカで有数の医科大学であるジョンズ・ホプキンス大学のポール・タラレー博士が、がんの研究を進める中で、がんになってから治療をするより、がんにならないように予防することのほうが重要だという結論に至り、がんを予防することができる食品に目を向けた。そして、1992年にブロッコリーの中にがん予防効果の高いスルフォラファンが含まれていることを発見した。

さらに研究を重ねて1997年に、とくに発芽3日目の新芽には、成長したブロッコリーの20~50倍ものスルフォラファンが含まれていることを解明したのだ。アメリカでは、以来、大ブームを起こし、日本でもかなり注目されるようになったようだ。

ブロッコリー以外のスプラウトは?

レッドキャベツ

スプラウトといえば、ブロッコリーの新芽だけではない。最近、スーパーでは、レッドキャベツ、クレス、マスタードなどのスプラウトも売られている。また、以前からあるものでは、アルファルファやかいわれ大根などもスプラウトだ。さらに、もやしや豆苗などもスプラウト。主に豆類の新芽だ。
かいわれ大根は、日本オリジナルのスプラウトで平安貴族も食していたというほど歴史は古い。もやしもかなり古くから食べられており、「新芽を食べる」ことはなにも今ブームになったわけではないのだ。

さまざまなスプラウト

  • ●ブロッコリー
  • ●クレス
  • ●アルファルファ
  • ●もやし
  • ●レッドキャベツ
  • ●マスタード
  • ●かいわれ大根
  • ●豆苗

「生」で食べられるからオススメ!

スプラウトとサラダ

スプラウトの特徴は調理が簡単なこと。しかも、洗ってそのまま「生」で食べられるため、どんな場面でも登場することができる。例えば、サラダに乗せてもよし、お味噌汁の具として入れてもよし。ちなみに、スルフォラファンは熱にも強いので、油で炒めたりしてもよい。

購入するときには、葉の緑色が濃く、大きさがそろっているもの、茎の太さや背丈が均一なものを選ぶようにするといい。スプラウトは鮮度が命なのだ。がん予防のためにブロッコリーを食べるなら1kg必要だとも言われているが、スプラウトなら50gでOK。今のところ、スーパーでは1パック100円前後で売られている。これなら毎日続けられそう!

スルフォラファンのさらなるパワー

がん予防に効果が期待できるスルフォラファン。さらに最近の研究で、スルフォラファンには胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因のひとつである「ピロリ菌」を殺すことで、潰瘍をできにくくする作用があることも分かってきている。がんだけでなく、ピロリ菌にも効果ありとなると、「スルフォラファン」パワーのあるスプラウトからはますます目がはなせない。

公開日:2003年4月7日