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利き手と脳~左右の脳を活性化させよう!

脳は、年齢に関係なく、ちょっとしたことで活性化させることができます。脳を刺激する方法や、ときにはリラックスさせる方法を紹介します。

脳は、使うほど活性化する

利き手の違いはあるにしても、手を動かすことが脳を活性化することは事実。左右の手をどんどん使って、右脳も左脳も駆使しよう!

ちなみに、脳の細胞は生まれたときが最も多く、その後はほぼ1秒に1個の割合でグングン減っていくと言われる。だが、一方で、脳の中で情報の取捨選択をしている「海馬」という部分では、細胞が次々と作られており、人が一生使い続けても使いきれないほど細胞は存在しているのだ。
しかも、海馬の細胞は年齢に関係なく、新しい刺激があれば増えていくのだとか。

また、脳はだいたい30歳くらいではたらき方が変化し、30歳以降では脳内に張り巡らされた情報のネットワークの密度が高まっていく。つまり、記憶として蓄積したある情報とほかの情報の新しいつながりを発見し、情報をさらに有効に利用できるようになるのだ。
これは見逃せない。30歳未満の人は将来的に駆使する情報を蓄積するために、30歳以上の人は蓄積した情報をさらに上手に利用していくために、さあ脳を活性化させよう!

左右の脳を活性化させる方法

脳を活性化させる新しい刺激、それは何も特別なことでなくても大丈夫。日記を書くとか、本を読むとか。

特に日本人にうれしい話がひとつある。かなと漢字の混じった日本語の場合、かなは左脳で、漢字は右脳で処理されていると言うのだ。物語を読んでいるときには右脳が活発にはたらいているとも言われる。ならば日本語の小説を読むだけでも左右の脳が同時に活性化できることになる。ちょっとトクした気分ではないか。

そのほかにも、脳を活性化させる方法には、さまざまなものがある。

手を使う

手を使う

具体例は…
文字を書く、絵を描く、日曜大工をする、ガーデニングをする

手には脳と繋がっている神経細胞が非常に多いため、手を使うと脳も同時に刺激されることになる。

口まわりを使う

口まわりを使う

具体例は…
よく噛む、よくしゃべる

手と同様に、神経細胞が多いのが口まわり。特に舌にはたくさんの神経細胞があるため、食事をするときによく噛むだけでも脳を刺激する量が増えることになる。

新しい体験をする

新しい体験をする

具体例は…
旅をする、散歩をする

理由は…
「空間の情報」は、脳のとても良い刺激になる。実際に出かけなくても、ただ空想するだけで脳にとってはある程度の刺激を得たことになる。

音楽を聴く

音楽を聴く

具体例は…
好きな音楽を聴く

一般に、音楽は右脳が支配する領域のものなので、音楽を聴くと右脳の刺激に。ただ、音楽家や声楽家といったプロの場合は、一般の人とは反対に左脳の刺激になる。 理由はわかっていないが、“モーツァルトを聴くとIQが上がる”という実験データがあり、「モーツァルト効果」と呼ばれている。持続時間は30~60分。

ときには脳もリラックス

「ちょっと根を詰めて働いたな」と思ったら、酷使したほうの脳を休ませるつもりで、もう一方の脳を使ってみよう。例えば経理などの数字を扱う仕事なら左脳を酷使するので、音楽を聴くなどして右脳を活用するといった具合。 脳は生まれてから一瞬も休まずに動き続けるはたらきモノ。こうしたことで、片方ずつ上手に休めていくのも大事なことだ。

また、利き手と違うほうの手を使って、○や△、□などの簡単な図形を書いたり、歯磨きをする、といった作業もオススメ。うまくできるようになったら、どんどん難しい文字や作業に挑戦してみよう。

お風呂に入るのも効果的。血行が良くなり、脳に十分な血液が行き渡るようになる。このとき、入浴剤やエッセンシャルオイルなどを使えば、アロマテラピーの効果も期待できる。

案外、簡単にできそうな脳の活性化&リラックス術ではないだろうか。ひとつでもふたつでも、思い出したときにトライしてみてほしい。それすれば明日のあなたはきっともっと賢くなっているかも!?

公開日:2003年2月10日