地球上には重力があります。その重力に対して、どのように立ったり座ったりしているかによって、人の体に歪みなどが生じます。体に歪みが生じると、さまざまな部位で支障が生じてきます。原因不明の肩こりや腰痛、さらに頭痛などを感じているなら、それは体の歪みが原因かもしれません。
幼い頃、親に「そんな姿勢で字を書いていると、目が悪くなるよ!」なんて言われた経験、ない?
または、「あの人は背筋がピンと伸びていて、姿勢がいい」と思ったことはない?
姿勢が悪いと、人の体は正直なもので、さまざまなところに異常が生じてくる。もし、あなたも次のような症状を感じているのなら、その原因は「姿勢」にあるのかもしれない!?
地球上には、重力がある。人がこの重力の方向に対してどのような位置関係にいるのかによって「よい姿勢」「悪い姿勢」が決まる。このうち、「悪い姿勢」でいると、重力が無理な方向にかかり、体が歪んできてしまうのだ。
その原因は以下のようなこと。右利きか左利きかによって、体の左右どちらかをよく使うことになるため、どうしても左右均等ではなく、どちらかに歪みが生じてしまうのだ。
特に、スポーツをする人はたいてい左右どちらか利き手・利き足があり、同じ方向ばかり練習することで、体が歪みやすくなる。それは、どのスポーツにも言えることだ。
例えば
体を支える大切な骨格。なかでも、とくに体の芯のような役割を持っているのが背中を通っている脊柱である。
さて、人の脊柱はどんな構造をしているのだろうか。
人体は、33~35個の椎骨が積み木のように連結されている。これらは、横から見ると直線的ではなくゆるいS字状にカーブしている。
その椎骨と椎骨の間に椎間板と呼ばれるクッションの役割をもった板があり、このおかげで何らかの衝撃があっても吸収できるようになっている。
また、この脊柱に沿って全身をめぐって神経が通っている。脊髄には、刺激を脳に伝える知覚神経や脳からの司令を筋肉に伝える運動神経が通っており、もしなんらかの原因で椎骨が変形した場合、これらの神経が圧迫され、知覚・運動に障害が出てしまうのだ。
原因不明の体の不調は、こんなところからきているのかもしれない。
神経 | 支配する領域 | 関連する症状 |
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C1 | 頭部への血液供給、下垂体、頭痛、脳、耳、自律神経系 | 頭痛、高血圧、めまい、不眠症、健忘症、てんかん、慢性疲労など |
C7 | 甲状腺、肩、肘 | 肩こり、風邪、甲状腺異常症など |
T1 | 前腕・手首・指、食道、気管 | 前腕、手、指の痛み、喘息、咳、息切れ、呼吸困難など |
T6 | 胃 | 消化不良、胃炎、胸焼けなど |
T10 | 腎臓 | 腎臓病、動脈硬化、慢性疲労など |
出典:「姿勢を直せば健康になる」野沢秀雄著 福昌堂より抜粋