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知って得する食品の知識!「食品表示」のウソ・ホント

食品表示の仕方を知っているようで、じつはその裏には隠された事実があります。知っていると食品選びの時の判断材料になることをクイズにしました。ホントかウソか、わかりますか?

Q1「国産牛」とは「和牛」のことである。

Q2「合びき肉」は「牛ひき肉」と同様に、生鮮食品である。

Q3 外国から輸入したウナギを浜松で蒲焼きにしたものは「浜松産ウナギの蒲焼き」との表示が可能である。

Q4 肉類のパックに記載されている日にちは「肉を解体した日」である。

Q1「国産牛」とは「和牛」のことである。

「国産牛」すべてが「和牛」と思ったら大間違い。現在、和牛と呼べる牛の種類は、「黒毛和種」「褐色和種」「日本短角種」「無角和種」の4種類。しかもほとんどが黒毛和牛である。たとえ日本で生まれ育ったものでも、この種類以外のものは「国産牛」表示しかできないのだ。
では、国産牛はどんな牛なのかというと、乳用飼育牛肉や乳牛と肉牛の交雑種など。つまり、「和牛」という表示がなければ、たいていは「国産牛」(乳牛)なのである。
「和牛」は品種名、「○○牛」は商品名(ブランド名)なのだ。和牛が食べたいのなら、「和牛」と表示のあるものを選ぼう。

というわけで、正解は「ウソ」

Q2「合びき肉」は「牛ひき肉」と同様に、生鮮食品である。

肉類はそのまま売られることはなく、ほとんどが部位ごとのブロックやスライスに切り分けられている。単純に切り分けられた肉は、もちろん生鮮食品。そして、ひき肉も生鮮食品なのであるが、それは牛のみ、あるいは豚のみのひき肉の場合。これが、合びき肉になるとなんと「加工食品」扱いになるのだ。
生鮮食品には原産地表示が義務付けられているが、加工食品には原産地表示の義務はなく、代わりに加工食品に関する表示が義務付けられる。

というわけで、正解は「ウソ」

Q3 外国から輸入したウナギを浜松で蒲焼きにしたものは「浜松産ウナギの蒲焼き」との表示が可能である。

「原産地表示」の義務があるのは、あくまでも生鮮食品に限られている。加工食品には、この義務はない。つまり、ウナギを蒲焼きにした、ということは加工食品であり、原産地表示の義務がない。
この場合、「浜松産ウナギの蒲焼き」と書いてあるのは、ウナギの原産地が浜松なのではなく、蒲焼きが浜松産である、ということなのだ。
「浜松産ウナギの蒲焼き」というだけでは、ウナギの産地は分からないものである。

というわけで、正解は「ホント」

Q4 肉類のパックに記載されている日にちは「肉を解体した日」である。

パックに記載されている加工日は「パックした日」のこと。だから、その肉が冷凍肉の解凍物なのか、本当の冷蔵なのか、いつ解体されたものなのかは、日にちからは分からない
おいしい肉を選びたいなら、肉に霜があるかないかで冷凍物かどうかを見極める。次に、ドリップ(肉汁)が少ないものを選ぶこと。ただし、最近は吸湿シートを敷いてドリップをなくしているものが多い。
また、カット肉で肉同士が重なり合った部分が黒ずんでいることがあるが、これは酸化していない証拠。空気に触れるとどんどん酸化して味が落ちる。このあたりがおいしい肉を選ぶポイントだ。

というわけで、正解は「ウソ」