ひとことで炭といっても、燃料としての黒炭から白炭、竹炭など種類がいろいろあります。また、炭をつくる過程で副産物としてうまれる木酢液も健康に役立つもの。使い方を知って健康に役立てましょう。
「炭」といっても種類はいろいろ
木を燃やすと炭化したオキができる。これは消し火と呼ばれるもので、いわゆる木の燃えかすなのだが、木炭は木を窯で蒸し焼きにしたものなので、消し火と木炭は性質が異なるものだ。
木炭の種類には、黒炭と白炭がある。
木炭の種類
- ●黒炭
400~800℃くらいの温度で焼き、木が炭化したら窯を密閉して火を消し、冷ましてから取り出す。
金属の精練や鍛冶、茶道などに使われるが、表面が黒色で柔らかく、手で持つと炭が手につくため、水やお風呂に入れたり、ごはんを炊くのには、あまり向かない。
- ●白炭
人の手では折れないほど硬いのが特徴。黒炭に比べて最後に焼き上げる温度が1000℃以上と高く、真赤に焼けた原木を少しずつ外に出し、消し粉と呼ばれる灰と土を水で練ってつくられた粉をかけて冷ます。そのため、白っぽくなって仕上がる。
生活燃料、暖房のほかに、食べ物・空気・水の浄化など、健康生活にも有用。
●木炭以外にも炭はある!「竹炭」
竹を3~4日かけてじっくり焼いたもの。導管に沿って縦に無数の孔を残しているため、消臭・防湿効果が高く、その吸着力は黒炭の10倍以上あると言われている。マグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、鉄などのミネラルが水に溶けやすい形で豊富に含まれている。白炭と同様に、さまざまな活用ができる。
一石二鳥の「木酢液」
木酢液とは、木炭を作る時に出てくる煙から抽出される、琥珀色の液体のこと。主成分は酢酸で、原液はツンとしたニオイがあるが、500種類以上の有効成分が含まれており、保水、保湿、抗菌、消毒、消臭など、さまざまな効果がある。
どう使うの?
- ●お風呂に入れて
コップ1杯(100cc程度)の木酢液をバスタブに入れてかき混ぜる。半身浴でゆっくり、じっくりと入ると、じわじわ暖まってリラックスできる。冷え性解消に効果的。
- ●残り湯を植物などに
木酢液入りのお風呂に入ったら、その残り湯は植物にかけよう。木酢液が有用微生物の繁殖を促してよい土になり、腐葉土などに含まれる有機成分を早く溶かし、吸収をよくする。ただし、原液では強すぎるため、そのままかけないこと。
木炭グッズあれこれ
木炭のなかでも、備長炭は品質、技術など高く、「良い炭」として有名。その備長炭などを使ったものが製品化されている。そのいくつかをご紹介。
- ●枕
遠赤外線効果で首筋の血行を促進する。なかなか寝つけない人や寝苦しい時には、除湿効果・脱臭効果などで寝つき・目覚めがよくなるとか。
- ●シーツ
木炭を砕いてパルプの中に入れたシーツ。寝ている間にかく寝汗を吸い取ってくれる効果がある。また、寝具としてだけでなく、畳の下や押し入れに敷いても、防臭・防湿効果あり。
- ●備長炭ベッド
マットの部分に備長炭を敷いたベッド。備長炭はマイナスイオンを増加して心身をリラックスさせる効果があるため、熟睡でき短時間の睡眠でも疲れが癒されるとか。