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ドライアイを治すには?

ドライアイは自分では気がつきにくく、「なんとなく眼が疲れる」といった症状で病院に行く人が多いようです。ですが、放置しておくと眼病のもとになるので、早めに病院へ行き、治療しましょう。

ドライアイの放置は眼病のもと

涙には、眼の表面を保護する役割と同時に、より鮮明な映像を見るために眼の表面を滑らかにする役割や、眼に異物が入ったときに洗い流す役割、また細菌を退治するはたらきがあります。涙の量が少なくなるドライアイを放置しておくと、眼の表面の角膜や球結膜に傷ができ、角結膜炎などの原因になります。また、アレルギー症状のある人はスギ花粉などが眼に飛び込んだときに涙で洗い流すことができないため、症状を悪化させてしまうことがあります。

ドライアイは自分では気がつきにくく、なんとなく眼が疲れる、といった症状で病院に行く人が多いのですが、放置しておくと眼病のもとになるので、早めに専門医に見せるようにしましょう

ドライアイを治すには?

ドライアイの検査方法は、シルマー・テストと呼ばれる、涙そのものを検査する方法や眼の表面を検査する方法などがあります。いずれも専門機関へ行って検査を受けることです。そこでドライアイと診断されたら、次のような治療方法があります。

目薬を上手に使う

ドライアイの基本的な治療法は、涙の量を増やすことです。しかし、今のところは涙の量を増やす方法はないので、人工涙液を用いての治療になります。
目薬にもいろいろな種類がありますが、いちばんいいのは眼科で処方してもらうことです。市販されているものも薬局などで手軽に購入できますが、その際には防腐剤が入っていないものを選ぶといいでしょう
通常、目薬は開封した後に非常に細菌感染を起こしやすい構造になっており、カビが増殖しやすいため防腐剤が入っていることが多く、目薬を使用したときに眼にしみると感じるのはこのためです。ドライアイの場合には、眼の表面に傷がついている場合が多く、また防腐剤を洗い流すだけの涙が足りないために悪影響を及ぼす場合もあります。したがって、防腐剤が入っていないかどうかを確認して購入し、開封後は早めに使い切るようにしましょう。
また、ビタミンAは角膜の細胞を常に正常な状態に保とうとするはたらきがあるので、効果の点から考えるとビタミンA配合のものがおすすめです。

ドライアイメガネを使用する

眼のまわりの湿度を高くして眼が乾くのを防ぐ方法です。メガネのまわりを軽いプラスチックでつつんだもので、いわゆるドライアイ用保護メガネです。このメガネはとくに風が吹いている時などに効果的です。通常、メガネの内側にスポンジがついており、これに保存液などを浸すことで眼の表面が乾燥するのを防ぎます

コンタクトレンズの使用を避ける

コンタクトレンズはドライアイを進行させる一因になっているともいわれています。もともと涙が潤滑油となって眼の上でレンズが滑らかに動くはずなのに、涙の量が少ない人が使うと角膜を傷つける原因にもなります。そうはいってもおしゃれを気にしてめがねではなくコンタクトレンズを使用したがる人は多いはず。必ず医師に相談して選ぶようにしましょう。